The way to Rice Paddy Administrator

サラリーマンが、週末活動で、無農薬、無肥料の田んぼを作る実験記録です。

非常事態宣言発動

喉が渇いて目が覚めた。

雨が降っている。

何時だろう。体の隅々の筋肉が痛い。
今は何時か確認する。0時半!まだ寝てようかな。うとうとしていたら突然家が揺れだした。
地震だ!かなり長い。速報を確認する。
発生日時 :4月12日00:44 震源地 茨城県南部 M5.1 けっこう大きな地震
すっかり目が覚めてしまった。
喉が渇いているので水を飲もう。いやこれだけ体が筋肉が痛いのでプロティンも摂取しないと!
目が覚めてしまったので 風呂に入り筋肉をほぐして、録画した番組を見ながらストレッチする
名探偵コナンの映画 純黒の悪夢(ナイトメア)
2年前に娘とコナンの映画を見に行った時にかなり自習した。黒の組織とか・・・
以来、コナンの映画は好きである。
何か体が回復してきた。細胞が目覚めて気持ち良い。
昨夜 疲れてぼろ雑巾みたいに眠ったのに、短時間でこの超回復力に我ながら感動
コナンを見ながら今日の出来事を書いていこう

4月7日 日本に非常事態宣言が発動されて外出自粛となる。3月から在宅勤務が続いているので、ほぼ生活は変わらないけど一つ問題があった。
今年再開する週末田んぼ活動
4月に田んぼ整備、5月のGWに田植えの予定のイベントが組めなくなった。
真一や瑞樹、参加したいと話している人たちに連絡して非常事態宣言の終わるまで動かない。様子をみようと連絡をしました。

4月9日 真一から電話。11日に「田んぼの整備にヒデさんだけでも来れないか?」
「不要不急の外出はしないよ!」と答えるが、「今年 米作りをするなら、田んぼは待ってくれない。必要 急なんだ!」
彼も俺の田んぼの整備をする余裕が無いみたい。
どうしようか考えて
・家からいすみまで一人で車で行き、人と接触しない様にする。
・田んぼの中で一人で作業する。
・真一達とも濃厚な交流しない。食事も一緒にしない。必要な時は、マスクしながら手短に距離をとって話す。
という方針とする。

4月11日 田んぼの作業はお腹が減るのでしっかり朝御飯食べてから車で出発する。買っておいた長靴と軍手と着替えだけ持って!
前日 瑞樹から一緒に行きたいと連絡が来たのだが、緊急事態宣言の中 待ち合わせまでの行動や、二人で行動する事は避けようと
今日はまったく一人で行動する事にする。

前回は真一、瑞樹、美幸ちゃん。みんなでの作業は楽しかった。これからもっと人が増えて楽しくなる予定だったのに、一人の作業となり寂しい。
こんな時は、何の曲を聴いて運転しようか、曲を探す。
Bryan Adiamsの 18 Till I Die 、 死ぬまで18歳だぜ!という名曲
静かな語りで始まって、
Never say no, try anything twice 決してあきらめない。
突然のシャウト


エイティーン テル アイ ダイー!!!

 

かっこいいー

大声で一緒に歌う。車で一人っきりもいいかな(笑)もう一回聴こう!

予定通り9時にいすみ到着。
マスクして、今日の作業確認だけしに行く。
朝から作業しているみたい。ビニールハウスの近くに真一、修子さん、美幸ちゃんがいる。
彼らもマスクしている。
既に種まきを終えている。

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発芽の為の装置を見ている。
コロナ対策で距離を置き、接触に気をつけながら 真一から今の状況を簡単に説明してもらう。

田んぼに、去年の稲が残っている部分がある。去年の冷夏などで、十分に実がならなかった部分らしい。
これがあるとトラクターで耕す事ができない。大量の稲が絡まってしまう。
今日はこれを草刈り機を使って刈り取って片付ける作業
刈った稲は燃やしたいと話すと、水が田んぼにあるから、一番周りに何も無い所に集めましょう。
追加で久しぶりの草刈り機の説明
HONDAの草刈り機 ガソリンエンジン
メインスイッチ、最初の始動時は、(小さな)ポンプでガソリンを少し送り込む
チョークを上げてスターターの紐を引く。
エンジンがかかったら、チョークを戻す。

草刈り機のベルトの付け方を確認して、
草刈り機、くま手 を用意してもらい、すぐに作業する田んぼへ向かう。

懐かしい田んぼの光景。
5年前に荒れ地から木を抜き、草刈して 耕し、畔を作って水路作って田んぼを作った事を思い出す。
よく一人でそんな事をしたな~今では出来ないよな と当時の自分に感心する。

田を見るとなるほど!枯れた稲が残っている。

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刈り取り前



草刈り機の刃の回転を考えると左側を使って絡みにくくする。
この部分を使いながら、右から左へなぎはらうので、切った稲が邪魔にならない様に右から刈ってはいけない。

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左側から刈るか、または時計回りに円を描いて刈る。

畔を歩きながら、どこから刈ろうかと考えているけど、久しぶりの田んぼに長靴で入るのにためらいがある。
3月は雨が多かったから結構水が溜まっているじゃん。おたまじゃくしが沢山泳いでいる。かえるの鳴き声が聞こえる。
思い切って中に入ると、ところどころぬかるみが大きく、長靴がとれなくなり歩きにくい。バランス力が無いと転んでしまいそう。
歩いているだけで、体幹レーニングを常に続けている状態

スイッチ入れて、チョークを引いて エンジン始動!
稲4列づつ刈って行く。
誰もいない広大な田の中でひとりきり、ここで今日は作業。濃厚接触はまったく無い。

以前も草刈はした事があるが、その時と違う事が2つある。
一つは以前は荒れ地だったから、何とぶつかるかわからなかった。固いものとぶつかったら草刈り機が跳ねるのを注意しなくてはならない。
また荒れ地の中で視界が悪いから、人が来るのを警戒しなくてはならない。
草刈り機のエンジン音で良く聞こえない状態です。まわりの人にも草刈り機を使っている人には近づかない。話す時は視界の正面から気づかせてエンジンを止めたら近づくみたいな配慮が必要です。
今回は、稲だけが目的なので、荒れ地を刈り込んだ時よりは楽です。
もう一つは、以前は乾いた地面でした。2月初めの水抜きをしてもっとも雨が降らない冬に行ったので地面が乾いてました。
長靴がはまって抜けなくなる事が無かった。
それが今回は違う。歩くのが大変。
草刈は2月に行うべきでした。今後 水を入れたらますます大変になる。というか水を入れたら出来なくなる。今日がぎりぎりの時期
本当に必要 急な仕事だという事がやってみてわかります。

刈る場所が2か所あるので、小さいほうから行う。時計回りに刈って行く。順調。時々刃に草がからんでしまうので エンジンを止めて草をとる。
最初はベルトから外して取っていましたが、だんだん慣れてベルトから外さなくても出来る様になってきました。

なんかやれば思い出す。体が覚えている。

小さい方の刈が終わり、次に大きい方を始めた所でとなりの田んぼに軽トラが止まる。
男の人が下りてきて近づいてきたので、エンジンをとめる。
「ひさしぶり、今年は田んぼやるの?」
(この会話も マスクして となりの田んぼから話しかけられているので相当の距離があります、しかも屋外です)
見慣れた顔。だけど久しぶり過ぎて名前が思い出せず聞いてしまいました。
加藤さんか!(昔かとちゃんと呼んでいたと思いますが、この時は加藤さんとよそよそしく呼んでしまいました)

彼は今年となりの田んぼをやるそうです。今日は苗床を作りに来たと言ってました。
今年はよろしくお願いします。と返事をしてまた草刈の作業を始める。

すぐに彼は帰ってしまい。ここからは田んぼで一人きりの作業となる。
11時頃 全て刈終える。大体2時間弱。

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刈り終えた田んぼ

田んぼ中に散らばった刈った稲を集めるのを考えると悩ましい。
何故かというと刈った時にわかったが歩くのが非常に大変。
田んぼに水がありくま手でかき集めれる地面で無い。

まずくま手を使うより、水の上に浮いている大量の稲を手で抱えて一つの場所に集める事にしました。
田んぼの端から端まで何度も往復して稲を抱える。
手は水の中に入れて、水やどろを含んだ稲を抱きしめる様にして田んぼを歩く。

最初 久しぶりにたんぼに入るのを躊躇したのは何だったんだろうくらいに、田んぼと同化していました。
浮いて盛り上がっている稲を集めるのは1時間くらいで終わりました。
これだけで稲の山が出来ました。

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但し細かな稲が水の中にまだ大量に浮いている。田んぼを見ると明らかに違う。これは耕運機の邪魔になりそう。
3時間休み無しで働いて疲れてきました。何しろ最近は在宅勤務で体を動かして無いので

どこまでやればいいのか一度真一に相談しようと戻ります。
戻ったら誰もいない。みんな作業に行っているみたい。
LINEを見ると、緊急事態宣言が出てから初めての土曜日。
東京は、スーパーが滅茶苦茶混んでいるらしい。これを見て接触しない様に帰りましたみたいな話が多数ありました。
僕は草刈の写真を送り、田んぼ作業していると返信。
将来 みんなでここに集まれたらいいです。

しばらく休憩していたら、真一のお母さんが
昼ごはんはどうするの?と聞かれたので、近所のスーパーで買おうかと思っていますと答えたら
甘いカレーで良かったら食べて行く?と話されてお腹が空いていてお願いする事にしました。

それでも気を付けて、屋外でキャンプ用の椅子とビール瓶のケースをテーブルにして一人で食事。

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カレーもタケノコもワカメも全て美味しかった~
お母さんにお礼を言い「僕は現在 在宅でコロナの菌は大丈夫と思いますが、よーく洗って下さい」と食器を返却する。

一度 帰って来た真一に、燃やすかを聞いたら、風が出てきたから燃やすのは止めよう。
少し下流の田んぼのとなりに空き地があるからそこに稲を運んでと言われました。

えーあの稲を運ぶの~? 燃やしたいと思いましたが、風が強く火事があるといけないので仕方ありません。
「それと終わったら、田んぼに水を溜めたいので、水の出口をふさいで欲しい。」(スコップ使用)
彼は今日やらなければならない田んぼがあり非常に忙しく、僕の現場を見る時間も無い。
2か所あるけどというと1か所は秋の水抜きして干す様の入り口だから完全に塞ぐ、下流は田の水位を考えた高さだけ塞ぐとなる。

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横の水路

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下流の水路



それだけ言うと次の作業に移っていく。

稲の移動用の一輪車と水の出口を止める様のスコップを持って現場にもどろう。そうだこのキャンプ用の椅子も持っていき、午前中に飲まなかった持ってきた水も持っていく。
午後は休憩しながらやらなくてはもたない。

もどると水面に浮かんでいる稲がやはり気になる。やっぱり集めるか!
くま手を使って水の中にある稲を集める。これぐらいになるとくま手は使える!かえるが泳いでいるので、かえるを巻き込まない様に集めてました。

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ただ、水の入った田んぼの中でこの細かな作業をするのは大変。冬の乾いた地面でやれば全然楽だろうと思いながら行ってました。
手が届く範囲で集めた塊を何個も作る。
それを一つずつ手で抱きかかえて乾いた稲の山とは別の山を作り積んでいく。濡れているので小さくても重い。体もびしょ濡れになる。
今日が暖かくて晴れていて良かった!
終わったのが2時半。

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きれいになった田んぼ

 

ここから移動します。
まず濡れている山から一輪車につんで動かす。
畔は水路で切れていて、一輪車が通れないので、一度車道まで持っていき遠回りして目的地まで持っていく。
これは遠い!

一度 もう使わない草刈り機を戻しに戻り、そこで板きれを探す。2つの板切れを探してそれで畔に橋を作った。

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これで畔を使った最短距離で運べる。
帰りの道でどの経路がデコボコが少ないか確認しながら最適な道を探しておく。
何往復かで濡れている山を運び終わり次に乾いた山を運ぶ。
一輪車に入れたら何か違う。軽くてふわふわで載せても安定しない。畔のでこぼこ道で跳ねて落っこちてしまう。
落ちない為には少ししか入れられない。
次に何か重しにならないかと金属スコップを上に乗せた。
全然ダメ。スコップもすぐに滑り落ちる。1往復でこぼれた稲を集めて持っていくのに、もう2往復かかる。
とても終わらない。どうしよう!
せっかく橋も作ったのに。

一輪車に乗せた分を上から抱きかかえて見た。濡れて無い稲は手で持てる。この方が落ちないしゆっくり一輪車を押すより早い。
そこからは手で抱きかかえながら運ぼう。
これが一番正しいかわからないが今日は迷っている時間が無い。
今出来る事を疑問をもたず実行に移すサラリーマン魂が発動しました。
過去SEをやっていた時もどうしても解決しないものを果てしないデータをチェックしたり、紙でしか集まらないデータを管理する為、手入力をひたすら行ったり、手作業で地道に解決した事が多数あった。
迷っている時間が無いので、手で解決する。それが現在出来る事
それにしても山が中々減らない。時々、濡れた稲もあるので、手も疲れてくる。田んぼを歩き続けた足で、でこぼこの畔をあるき続ける。
これは久しぶりのエクササイズ!筋トレだ!有酸素と無酸素運動を組み合わせたトレーニングと考えよう。
何往復か毎にストレッチをしながら行う。
一人でやっている事がつらい。2人いれば一輪車でもできたのに、上から押さえる人がいれば
とても終わらない様に見える作業を手で行うという
時々 瑞樹達を連れて来てたらなぁ、人がいればあっという間に終わり、次にやる事ありませんか?くらいだよな。
一人でやっていると大変な事も 複数でやると楽しいよな
などの思いがよぎるが、来月の非常事態宣言が終わったら、日本も良くなってみんなで田植えに集まれる。
それを信じて今やるしか無い。誰も今代わってくれる人はいない。自分がやらなきゃ!

一度 沢山抱えすぎて前が見えない中 畔を歩いていたら踏み外して転んで田んぼの中に倒れてしまった。
久しぶりです。転ぶのは!
だんだん山が少なくなっていき、4時半頃にやっと終わりが見えてきた。
最後の2往復は、重たい濡れている稲なので、また一輪車で運んで完了。

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なんか終わった時は感無量でした。ただ刈って運んだだけなのに

一輪車を戻しに行き、その時に水を止めるのは板でやりたいなと板とのこぎりを探す。
修子さんがいたのでのこぎりを用意してもらって、真一に電話する。
「板で無く土でやって下さい」という返事
やっぱりそうかともう一度 現場に戻る。

田んぼから土を掘り水路に入れる。
粘土質の土は非常に重たい。しかも水に濡れていて、ちょっと乗せるくらいだと上から踏んだら無くなってしまう。
これはまた大変な作業。腰を悪くしない様に空手の時に教わったしこ立ちで作業する。
この水路を埋めるだけで大変なのに、良くこの田んぼの畔を作ったよな・・・
畔の大切さを実感する。5年前はまだ体力があったんだ!大分年をとったな~
こんな時に朝聞いた歌を思い出す 

エイティーン テル アイ ダイー!!!

夕方5時のサイレンがなる。なんとか今日の作業は終わりそう。
5時半くらいに作業が終わりました。

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横の水路 上まで塞ぐ

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下流の水路、段差をつけて水が溜まる様にする。

本当に必要 急ぎな作業でした。

真一の家に戻るとまだ誰もいない。

今日は接触を避けるので、道具を洗って片付けて、みんなに会わずに帰ろう。
車に乗り、みんなに今日の挨拶と連絡を売っている時にミホさんからの連絡。
次来た時に、顔見せると話したので、会いに行くが、マスクして家には上がらず、食事もせずに近況を話をして帰る。
この非常事態が終わったら、御飯食べようねと

帰りの車では非常に体が冷え切って、暖房をつけても手の先が冷え切っていました。
コンビニでコーヒーを買い飲んでいたら少しあったまりました。
かなり疲れ切っていて、眠い中なんとか運転をして帰りました。

家にもどったら、風呂に入る元気も無く、着替えてバタンキュー
体が疲れてそのまま寝るのは久しぶりでした。
水を飲まなくそのままあまりにも超熟睡をしたので、喉が渇いて目が覚めたという訳です。

コナンも終わってしまいました。もう明るくなって日曜日の朝です。
今日は休みだから、これから寝て朝寝坊しよー

続く(またみんなが集まれる日が来るといいな)