The way to Rice Paddy Administrator

サラリーマンが、週末活動で、無農薬、無肥料の田んぼを作る実験記録です。

水路作成

今朝 小雨の中 外房線に乗っている。雨の景色は物悲しい。新しい長靴を(脱ぎやすい普通の長靴 WORK MANで980円)

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水糸(土木用)

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を持って、着替えをもって(前回までのカッパは切れてしまったので、今回は、ランニング用の黒目の汚れてもいい服)、一人ぼっちで空いている電車に乗っている。寒くて部活の学生以外は、サーフィンに行く人。

物好きだなぁと思いながら、ヘッドフォンで音楽を聞く。その時丁度聞いたのが、

さよならCOLOR

「そこから旅立つ事は、そこから旅立つことは とても力がいるよ
波風立てられること 嫌う人ばかりで でも 君はそれでいいの? 楽がしたかっただけなの?・・・・・自分を貫く事は とても勇気がいるよ 誰も一人ぼっちには  なりたくはないから」

なんて心にしみるんだ。

小雨なら、作業は行えると思って、鶴渕家につくと、にわとりが逃げ出したという。大丈夫かなと思ってみると、修子さんが戻ってきて、その後をにわとりが着いてくる。かわいい光景。なついているのかな?ご飯につられているのかな?

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始まる前に少しお茶を飲んでいるとだんだん雨が激しくなる。

ランニングウェアに着替えているとヤッケの方が良いよと修子さんが新品を出してくる。その上下を渡された。とても良いヤッケの上下なので、お金は払いますというと一つ3くらいだと言う。いいものはそれくらいの値段なんだ。なら合わせて6000円ですね。と払おうとするとビックリしている。ケタが違ったみたい。

500円でいいですと・・・なんて安いんだ!ヒデキ感激!

「雨なら稲を育てる種にする為の籾の選別を行いませんか?」

当然、いろいろな経験をしたいので、OKです。

ここで この田んぼの契約を説明させて下さい。田んぼのオーナーから田んぼを借りているのは、農家の真一です。僕は市民農園みたいな立場で、収穫物のオーナー権と農業体験をセットで真一と契約をしています。また困っている時は手伝うというボランティアでもあります。田んぼでの米作りの全てを勉強したいので、経験できるなら何でもOKです。

雨が降る中、屋根のある作業スペースを作る為、倉庫から耕運機を動かそうとすると、バッテリーが上がって動かない。買ってあったバッテリーがあり、耕運機のバッテリーの交換から始まる。

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何とかバッテリーを変えて耕運機を動かし、籾(もみ)の選別機を持ってくる。

ここで持ってきたのは「だつぼー君」

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籾には、芒(のぎ)帽子の上にアンテナが出ているようなもの、や

枝梗(しこう)籾がついている枝みたいなものの跡を取り除く脱芒機(だつぼうき)を使う。もともとこしひかりには、芒は少ないそうです。

苗を作るには玄米や白米からでは無く、籾から作るそうです。

これをエアプレッシャーで掃除をしてから、種用の米を保管場所から運ぶ。

一袋20kgなので、雨に濡れないように運ぶのは力作業となる。この歳でも運べるのは、トレーニングしているおかげかもしれない。

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米をだつぼー君に入れて、選別開始。

選別は、大きい立派な形をした籾が出て、立派で無い米とゴミが分けられる。

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立派な形の籾はエリートの籾で種の候補となる。立派で無い米は、自分で食べる米とする。

 

この米の選別後、塩水洗で更に選別をするそうです。そうして超エリートになった米を種として使うそうです。

最近の農家は種は買ってしまう事が多いです。きちんと品種管理されているブランド米は、その管理が出来る種の会社から買わないとならないのですが、ここは昔ながらの種も自分で作る方法。それが鶴亀ブランド!

今回は、1反の苗箱 24枚、1枚80g(3800本)で、24×80で1920gが一反で必要。3町分作るので、×30で57.6kの種を作る。

こしひかりは、選別で残るエリート米が2/3くらいなので、1.3倍、余裕を見てそれ以上の量をやらなくてはならないので、かなりの選別の時間がかかる。

午前は雨がひどくなる中、ずーと選別を行っていた。

一人でも出来るそうだが、2人の方が手分けが出来て早くできる。

午前、こしひかり後1袋、緑米1袋を残して、お昼となった。

今日は、サスティナのカオルが午後に手伝いに来ると連絡がある。近くのブラウンズフィールドに泊まっているので、送ってもらうみたい。

お昼が食べ終わった頃、車の音が聞こえ出てみると、なんとデコさんが、カオルの事を送って来てくれた。せっかくなので、田んぼもみてもらう。鶴渕さんといろいろな話をしてカオルを残して帰っていった

雨があがり、まだ米の選別が残っているのですが、せっかく雨がやんだので、水路作成に行く。

まず、掘る位置決めをする為、杭を打ち、水糸を張る。

 僕とカオルがシャベルを入れて、細かい根を断ち、鍬で真一が起こす。

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真一が見本を見せてもらってから、真一は米の選別の残りに行ってもらい、僕が鍬、カオルがシャベルで作業を行う。 

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鍬を入れて土をどけて、水路を作ると上から水がどんどんやってきて、水が流れ出している快感がある。大人の水遊びだ。

水はもっと先に進みたいと僕の作業をせかす。

半分まで終わった所で、のどが渇き休憩。お茶とお菓子を食べながら休憩。

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鍬の作業が遅れているので、先に現場に戻り、作業を開始する。

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休憩をとったので、残り半分を一気に鍬で掘り起こし、最後の一鍬で既にある水路につなげる。

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水が流れていくのがわかる。

次の田んぼの水路につながる最後の一鍬を入れて水が通じた時は、昔見た、「北の国から」川から水を引いて初めて水道が出て喜んだシーンを思い出した。

急いでやったので、浅い場所、狭い場所が気になり、徹底して、修正作業。

鍬の扱いに慣れてきている。修正すればするほど良い水路になってくる。

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真一にチェックしてもらって、掘り起こした土で、畦もどきを作っている間に夕方のサイレンがなる。

もう5時だ。

今日は、雨が降ったおかげで、米の選別と、水路作成と両方できた。

今日の作業は終わり

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根起こしの時に比べて、疲れて無い。力仕事は午後だったせいかな?

雨の日だったはずなのに、帰りにはきれいな夕焼けが出ていました。

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片付けてもどると、途中で、真一をチェックの為に呼んでしまったので、選別が途中。まだ仕事が残っていた!

疲労困憊のカオルには、先に休んでもらい、暗くなったので倉庫の電気を点けて 真一と選別機のクリーニング、米の片付け、耕運機の再格納を行う。

終了後、修子さんの作った米粉クッキーとコーヒーを飲む。非常に美味しい。労働の後だからかな?いやいや修子さんの腕でしょう。

カオルはブラウンズフィールドへ、僕は大東駅に送ってもらい、帰宅する。

また帰りは雨だ。ひとりぼっちで電車に乗りながらも行きの様な物悲しさは無かった。今日は水路が掘れて良かったなどと幸せな気持ちで、帰りうとうとしていて、あわてて駅で降りてしばらくして、

外房線に手提袋忘れたのに気がつく。折りたたみの長靴と作業着、手袋などが入っていたはず。貴重品は無いはずでもショックー

千葉駅に電話して聞くが、システムで検索できない。忘れ物があったら、職員がチェックして、システムに登録する仕組みらしい。

明日また聞くことにした。

携帯やデジカメで無くて良かった。

無くした事より、持ち物を忘れる自分のドジさ加減にショックでした。今度から気をつけよう。

多分 明日みつかるでしょう。

また小雨の中を「さよならCOLOR」を聞きながら帰る僕でした。

 

後日談 荷物は見つかりました。長靴とヤッケだけど良かった。