The way to Rice Paddy Administrator

サラリーマンが、週末活動で、無農薬、無肥料の田んぼを作る実験記録です。

塩水選(えんすいせん)

3月1日(日) 昨日に引き続き いすみへの電車とバスに揺られている。天気は小雨、今日はだんだん雨が強くなる。2日続いての日帰りだし、雨だし気持ちが萎えてきそう。外房線は結構混んでいて、ボックス席に座ると後3席は部活の女子高生。

「一度でいいから、今日デートだから行けないって言ってみたいなー」と一人が話すと

「何大声で言ってるのよ!恥ずかしい。友達じゃないふりするわよ」

向かいに据わっているもう一人が、「同じ部活の格好で、隣にすわっていてどう見ても友達だよ」など会話が続く。

思わず笑ってしまいそうになるが、ここで笑うと変な人になりそうで、ヘッドフォンで音楽を聞き会話を遮断する。

倉木麻衣のstep by stepを聞いて

Let’s take a step by step
あきらめないで ゆっくりでいい 歩いてこう・・・・・・
意味ないことなんて何ひとつない・・・・・
前だけを見て どんな時も 信じてyourself

 

9時に真一の家について、まだ雨はあまり強く無く、昨日の作業の確認をする。

きれいな更地一歩手前だ。

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こたつに入ってお茶を飲んで、一息つく。

実は今までブログに書かなかったが、修子さんは、来月子供が生まれる予定。妊娠の話はプライベートに踏み込み過ぎているかも知れないと思って書かなかったと話したら、「書いても良いよ」と言ってもらえたので、書きます。

現在の状況はそれを書いた方がわかると思います。今迄真一は、就農してから、修子さんと2人で農業をがんばって来たが、今は彼女がそれ所では無い。よって普段はどんな作業も一人っきりでやらなくてはならないみたいなのです。

だから今日は一人では、難しい事をやる。真一は、「昨日も今日もせっかく来て田んぼ以外の事をやらせるのは悪い」という気持ちらしいが、困っている時はお互い様で助けるのが日本人。そう思ってきたのにコタツに入ってお茶を飲んだら ついデンマークの教育の話をしてしまい、真一が考えている教育、合気道の世界なのかなを話して盛り上がり時間が過ぎていく。いつしか雨が強くなり二人ともこたつから出たくなくなってしまった。

昨日の肉体労働の疲れも残っていて、このままこたつで話していたいねなんて言われたら、かなりの心がぐらついてしまった。

 

ここで、昨日、真一に聞いた種まきまでの手順を整理しよう。

①だつぼー君での選別(大きい籾を選別する)エリート選別 が先週の作業

②塩水選 比重の大きい塩水につけて、それでも沈む米を選別。米の比重が大きい超エリートを選別する。(塩水は塩を入れるほど比重が重くなる。)

今回は2段階に分けて選別する。最初比重が1.16以上の米、次に比重が1.14以上の米(海水は、1.02~1.03なのでかなりの塩を溶かした塩水になる。

③温湯消毒(おんとうしょうどく) 殺菌を行う。60℃のお湯で7分間つける。

今日 これ用の設備を午後借りる予定。設備を借りない時は、お風呂などでやった事もあるそうです。

④浸種(しんしゅ)130~150日度(にちど)水に浸す。日度とは、例えば15度の水に10日間なら、150日度となる。

これにより発芽できる状態をそろえる。浸種をするとアブシジンサンが無くなり、何時でも芽がでていいよという状態になる。芽が出るのが、不揃いだと育ちがばらばらで田植えもしずらく、成長もバラバラだと、小さな稲は日陰になってしまう。これを防ぐ為、発芽をそろえる必要がある。

⑤催芽(さいが)暖かめの水(25℃程度)に1日つけて、一斉に芽を出させてしまう。

⑥種まき ビニールハウスの中で発芽した種を並べる。

 

種を買う農家や苗を買う農家ならこんな作業を知らない農家も沢山いるだろう。正式なブランド米の名前を使うなら、勝手に選別が出来なく、正式な種を買うしかない。

でも毎年、農協や種屋から買うのは、循環してない。サスティナブルで無い。この籾から種を選別していく作業がサスティナブルな米作りなのだ。但し通常のブランド米は名乗れません。鶴亀ブランドです。

種まきまでにはまだやる事がいっぱいある。

塩水選(えんすいせん)は、二人いる時にやった方がいい!

今日は①と②をやる日である。

重い腰を立たせて、作業着に着替えて外に出る。

まず雨が降っているので、耕運機を動かして、雨宿りの場所を確保。

今日やる予定を話す。午後 温湯消毒の機械を借りる事にしているので、午前に塩水選をやらなくてはならないという。しかし塩水選の用意は今からで、まだ足りないものを買いに行かなくてはならない。

用意する水を入れる入れ物を探しながら必要な水と塩の量を計算する。

比重1.16にするには、100mml中24.44gの塩が必要。10リットルだと2.444kgなどと換算しながら、何リットルの水を使うか考えながら塩を買う。

年に一回しかやらない事なのと去年より量が増えているので、思い出しながら、計算しながら入れ物、比重計、料理用測り、体重計、ザル、塩、水の量を測るペットボトルなどを用意する。

その後コメリに種米を入れる袋などを買いに行く。

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コメリって噂には聞いてたけど初めて!農業専門かと想像してたけど、小さなホームセンターみたい。

帰って来てから

午前中に一部だけ塩水選をやるか、超エリートの選別は諦めて、先週のエリート選別だけで、温湯消毒を行うか迷ってる。

考える考える。今の時間の余裕と種まき迄のタイムリミット、超エリートで種を作りたい自分の信念が戦っている。

第三者的に見ていた僕は、思わず

「今日の温湯消毒、延期できない?

ついでにやらせてもらうと聞いてたから、キャンセル費用が発生しないなら今日は、午後頑張って、必要分の塩水選やっちゃおうよ!」と声をかける。

それは考えつかなかった!と真一

早速、電話して直前で謝りながら用意が間に合わなく延期させて下さいと電話する。

既にお昼に近い、ならお昼を食べて午後、水路の挨拶に行ってから塩水選をひたすらやろう。

とまた買い物に行く。近所のスーパーランドに行くそうだ。

スーパーランド!何か楽しそう!

行ってみたら中規模のスーパーマーケットだった。

足りない塩と水路の挨拶用のお菓子と昼ご飯を買う。

僕は、米で出来たエールビールを見つけ、終わったら飲もうと買い割り勘の代わりとする。

まず水路の挨拶に行くが、留守である。日曜の昼間なので、無理も無いな。また夕方行きましょう。

昼ご飯を食べてこたつに入ったら出るのが辛い。13:30迄、休むと決めてホッとするが直ぐにその時間となる。

また勇気を振り絞り外に出る。

まず用意したもの

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容器に水を入れて、塩を入れながら、比重計で計っていく。

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一見昔のガラスの水銀温度計みたいに見えるが、比重計とは、比重によって沈み具合が変わる事によって、比重を計る道具だ。わかれば単純な道具。ボーメ比重の目盛りであり、1.16は約19.9ポーメ、1.14は17.5ポーメとなる。初めて聞く単位。学校で習ったっけ?

塩は凄い入れる。比重1.16は海水なんてもんでは無い。多分これが海なら、人間は沈まないのでは?

1.16のもう一つのチェック方法は、生卵!比重が高くなるとだんだん横になり、1.16になると真横を向くという。計りながらやったら本当だった。

1.15だとわずかに斜め、1.16で完全に真横になった。

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入れる前の米の重さを体重計で計る。一袋25kg、3袋塩水選を行う予定。

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これから60kgくらいは種を作りたい。濡れてからは乾燥重量が計れないので、種袋に乾燥した籾を入れて大体の体積を把握する。

一袋4kgの体積のイメージ

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一袋乾燥の4kgの籾を残してそれと比較しながら同体積が何袋できるかで今日の判断とする。実際は乾かしてみないと正確な重量はわからない。

では作業開始。

この水に米を入れる。

 

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、フライ返しでかき混ぜて水にならした後、とって付きのザルで表面に浮いている米を救って比重の軽いものをとる。

 

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最初は真一が選別を行うが、すぐに僕に交代して、真一が米を入れて、僕が水に慣らしてザルで救う。

*すみません。ここから写真がまったく取れてません。

格好は、金魚すくいのオヤジみたいだ。何度か繰り返すと底に沈んだ米が溜まる。

比重の重い米が多い。結構成績が良い。表面の米だけでなく、少しだけ沈んでいる米などもあり、どこまでとるかが微妙である。最後は真一の判断に任せたいので、沈んだ米を取る前には、必ず「かんとくぅ~チェックお願いします」と言って真一に気になる部分をとってもらう。

その後、真一がもう一つの容器の上で、大きなざるを抱えている所に、僕が米が沈んでいる塩水の容器を持って流し込む。

もちろん量が多いので、何度かに分けてである。こうして比重の高い米を分けていく。

それが終わったら、残った塩水を使いまた同じ作業。比重をチェックしたが、比重計もたまごも同じ状態であった。ひたすら繰り返していたが、不思議な作業だ。この金魚すくいみたいな作業が、将来のお米につながるとはとても思えない。てか、こんな作業をやっているなんて、誰も知らないのでは?このサスティナブルな作業を人に教えたいなどと話しながら作業していました。

これは一人だと辛いけど、二人ならいろいろ夢を語りながら出来て楽しいかな!

雨宿りはしているが、水の作業なので、冷たいかと思ったが、二人で3月1日にもなると暖かいねと話ながら作業していた。

16時頃、休憩をとろうと部屋に入ってお茶を飲む。ストーブの前に行くと急に手がとても冷たい事がわかり、寒かった事が体で感じ始める。ストーブの前、こたつから出れなくなる。

途中で終わらすわけには行かなく外に出るが、これは二人ともすごく勇気がいる作業であった。

作業を再開すると、結構体が動く、こたつから出るのが、一番大変な作業であった。二人とも何故作業を始めると体が軽いのだろうと不思議がっていた。

1.16の比重での作業が終わり、浮かんでしまった籾で今度は、比重を1.14に変えてもう一度選別作業。暗くなったので、電灯をつける。

水を足していき、塩分の濃度を下げて比重を軽くする。ほんの少し入れただけで、1.14になってしまった。

こんな少しの変化で沈む籾が増えるのだろうか?と考えるが、また沈む籾と浮く籾に分かれて、2/3は沈んでいく。成績が良い。

また作業を繰り返して19時 やった終わった。水に濡れていて乾燥重量が計れないので、体積で重量を推定するとほぼ今年に使う分をやり終えている。乾燥してから付け足すとしてお後少しでしょう。と真一の言葉。

2日続けて作業をやりきった感慨にふける。結局二人でやると効率が良い。

この冬の嵐のような雨の中で、作業をやりきった。ここの所いつも終わるのが、遅い。昨日たまには、早めに終わり、温泉でも入りたいねと話していたのに。

作業場所の片付けをして、着替えて、お茶をのみ休憩をとる。夕方行こうと思っていた水路の挨拶に行けなかった。真一が今週いってくれるか、忘れてたら来週また一緒に行こう。

明日はまた朝から会社。会社でも大きなプロジェクトがあり遅れるわけにはいかないのであまりゆっくりできない。

バスで帰るには大雨なので、茂原まで送ってもらう。外房線は雨で遅れている。やっと来た電車に乗り、家について夜中に今日の事を考える。

あっ 忘れ物をした。

冷蔵庫に米から作ったエールビール入れっぱなしで飲むのを忘れた!疲れていて思い出せなかった。

真一に「飲んで!」とメールして今日はおやすみなさい。

 

 

ビニールハウス敷地作り

今週は、25日(水)にカオルが企画した真一のお話し会ワークショップを行った。就農して自然農をやっている事を題材にだが、真一がわざわざ東京都中央区までおにぎりを持って出てきてもらった。僕は会社のプロジェクトが山場を迎えていたのだが、前からの約束の日だったので、定時後に裏方の手伝いを行う。農業に興味を持った人達がつながったみたいで大成功。

僕は、会の終了後、会社に帰って朝まで資料作り。この徹夜が週末まで持ち越している状態で、28日の夜も別の出来事があったから2月29日(土)の朝早く起きるのは辛かった。(28日の出来事はいつか書きます)

ただ大変なのは、真一も一緒。

今週、真一の様子を聞くとビニールハウスの敷地作成や、いすみの自然農の農家の若手の筆頭なので、市のシンポジウムの発表があると用意や、早く種を作らないとと追われている様子。水路作成の挨拶なども行けてない様子。

 

田んぼで真一にやってもらわなくてはならないのは、水路の挨拶と耕運機。水路を完成させて、畦を作る。今迄の荒地は固い所が多いので、今回は耕運機で耕してもらう。耕運機は慣れない人がやってハマってしまったりしたら行けないので、真一にやってもらう。そうしたら、水路掘りと畦作りは自分で出来る。

2月29日(土)いすみに向かう電車やバスから田んぼの景色を眺めながら、みんな立派な畦があるなーと思って見てた。今日は何をやろう。まだ田植えまでは先である。今は真一の心配毎を減らす事が一番大事では無いか!なら

①一緒に水路の挨拶に行く。

②ビニールハウスの敷地作りを手伝う。

③種作りを手伝う。

この3つだ!

着いたら、修子さんのお父さんが来ている。確定申告のアドバイスをしている様子。僕は自己紹介がぎこちない。

 

修子さんのお父さんも今日は手伝う事になり、3人での作業となる。
まず真一が草刈り機のナットがつぶれている事を修子さんのお父さんに相談する。会社でエンジニアだった修子さんのおとうさんが、いろいろ挑戦している間に、まずビニールハウスの候補地を見る。ビニールハウスを建てるのは業者が行うが、その前に更地にしておく事が条件みたいである。11日は業者が来てしまうそうだ。

現地を見ると敷地にかかる小屋を解体し、大きな木を切っていて、その根を取るためにユンボで周りを掘っている状況はわかった。ただまだ更地にするには、とても大変そう。

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まず一番困難を極めている一番大きな木の根っこを取る事にする。樹齢何十年の杉で巨大な根(田んぼにあった根が犬だとすると象くらいの大きさ)、その大きな木が隣通しで2本はえて根でつながっている双子の2倍の大きさ、敷地の一番端で、ユンボが入りにくい場所と複合する条件が重なっている。

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まず本体も大きいが、そこから周りに伸びている根も太い。それを取ったり、切ったりしないとユンボでもビクともしない。シャベルで周りの伸びている根の周りを掘り、シャベルが入らない場所は、バールをつかって根を出していく。

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根が出たら、それを切断。細いのは鋸を使い、太いのは電動ノコギリ。電動ノコギリは、家庭用なので、チェーンが緩んだりトラブルが出る。そこを修子さんのお父さんはエンジニアなので、修理、調整したり、チェーンの刃を一つづつやすりで磨いたり。頼りになるゥ!

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全ての根を出せないので、それを周りの伸びている根を切断して何とか動くようにしよう。3人で作業したが、動く気配が無い。

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まず双子の一つを切り離し、一つの根を取ろう。

3人でそれに専念する。

12時のサイレンがなるが、まだ一つ目がユンボでも動かない。真一が電動ノコで本体の奥まで切り込みを入れる。

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これを繰り返しユンボで少しずつゆれ出す。やっと動きだした。更につながっている所をノコギリで切って、やっと完全に動いた。

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ユンボで双子の一つを完全に取り除く。

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何か全身労働ですっかりお腹が減っていた。肉体労働をすると食べなきゃやってられないのだろう。

13時20分に修子さんも一緒に4人で昼ご飯を食べに近くの蕎麦屋に行く。お腹が減っていたから鶏南蛮の大盛を食べる。食事をしながら、朝聞いたはずの、修子さんのお父さんの名前を忘れてしまっていて、もう一度聞きました。実は作業中、名前を忘れてしまい ずーと「お父さん」と声を掛けていたんだけど、他人の僕がお父さんというのはオカシイと思いながら、作業が大変でそれどころでは無かったのでそのままにしてました。と話したら、確かに可笑しいとみんなに笑われました。その後からはちゃんと名前で呼んでます。

大盛食べて空腹は回復!

帰って来てから、双子のもう一つを取る。掘る所は、掘りつくしているのと一つが取れているので作業が楽になるだろうと思い、それを取るのは真一と修子さんのお父さんに任せて、次の栗の木に注目。掘る以前に回りに木がありすぎて片付けないとユンボも入れられない。

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ひたすら場所の片付けを続ける。

敷地の端には、切った後の枝が散乱している。昔に切ったものか土にもぐって端だけ出ているものなど探せばどんどん出てくる。結構重たいものもあり、絡んで片付けは大変。小屋を解体した後のトタンや木片、板なども量が多く片付けに時間がかかる。

真一のおじいさんが使っていた植木鉢も沢山あり、この片付けだけでも午後くらいかかってしまった。

そうこうしている間にもう一つの根も抜けました。

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栗の木は移植したいみたい。夕方近いけどこれも今日やらないと真一一人では大変。修子さんのお父さんは今日帰る。明日も僕が手伝う事は出来るが明日は雨。今日やるっきゃ無い。

これも真一と修子さんのお父さんで主に対応。僕は片付けを続けて、人手が必要な時だけ参加した。

根が大きい。ユンボも皆で声をかけながら操作して移設の場所へ運ぶ

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栗の木を移動でき、僕の片付けもあらかた終わり、移動した栗に水と土をやっているともう暗くなる。

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だいたい土が落ち着いた所で、19時頃完了。

大変な木を動かし、片付けをした事によって、かなりの敷地が見えて来た。後は周辺の小さな木を切ったり、動かしたりまだあるのと、高低差がある地盤を平らにする作業をユンボで行わなくてはならない。

それでも今日の作業は、一人でやらせてしまうより3人でやって良かった。

真一が空いた穴をユンボで埋めている。暗くてわかりにくいが、かなり更地に近くなった。

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休む前に気になっていた田んぼを見に行く。今週に降った雨で水路が崩れてないかな。と心配だったので、暗い中を行ってみると・・・立派な水路が存在した。

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朝 他の田んぼの写真を見せてもらった。もっと立派な畦と水路だった。

そこの水路は、大きく池の役割もあり、水を貯めて戻すなど調整や、刈り取りなどで田んぼの水を抜いた時にも生き物はそこで生きられる。と聞いた。暗い田んぼの水路を見ながら、もっと立派な水路に水路にしようと思った。

帰りは茂原まで修子さんのお父さんに送ってもらった。(彼も帰る途中だったので)かなり世話になってしまった。なぜ娘夫婦の場所にヒデという人物が上がりこんでいるのだろうと心配をかけるといけないので、会社の名刺を出して、怪しいものではありませんと説明したが、通じたかなぁ?凄いいい人だったな。と思いながら茂原から電車に乗る。

午前中は、抜けないかと思ったが、夜までかかって、更地が見えてくる状態まで出来て大満足。なんて考えながら帰宅の途につくのであった。

 

 

 

 

水路作成

今朝 小雨の中 外房線に乗っている。雨の景色は物悲しい。新しい長靴を(脱ぎやすい普通の長靴 WORK MANで980円)

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水糸(土木用)

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を持って、着替えをもって(前回までのカッパは切れてしまったので、今回は、ランニング用の黒目の汚れてもいい服)、一人ぼっちで空いている電車に乗っている。寒くて部活の学生以外は、サーフィンに行く人。

物好きだなぁと思いながら、ヘッドフォンで音楽を聞く。その時丁度聞いたのが、

さよならCOLOR

「そこから旅立つ事は、そこから旅立つことは とても力がいるよ
波風立てられること 嫌う人ばかりで でも 君はそれでいいの? 楽がしたかっただけなの?・・・・・自分を貫く事は とても勇気がいるよ 誰も一人ぼっちには  なりたくはないから」

なんて心にしみるんだ。

小雨なら、作業は行えると思って、鶴渕家につくと、にわとりが逃げ出したという。大丈夫かなと思ってみると、修子さんが戻ってきて、その後をにわとりが着いてくる。かわいい光景。なついているのかな?ご飯につられているのかな?

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始まる前に少しお茶を飲んでいるとだんだん雨が激しくなる。

ランニングウェアに着替えているとヤッケの方が良いよと修子さんが新品を出してくる。その上下を渡された。とても良いヤッケの上下なので、お金は払いますというと一つ3くらいだと言う。いいものはそれくらいの値段なんだ。なら合わせて6000円ですね。と払おうとするとビックリしている。ケタが違ったみたい。

500円でいいですと・・・なんて安いんだ!ヒデキ感激!

「雨なら稲を育てる種にする為の籾の選別を行いませんか?」

当然、いろいろな経験をしたいので、OKです。

ここで この田んぼの契約を説明させて下さい。田んぼのオーナーから田んぼを借りているのは、農家の真一です。僕は市民農園みたいな立場で、収穫物のオーナー権と農業体験をセットで真一と契約をしています。また困っている時は手伝うというボランティアでもあります。田んぼでの米作りの全てを勉強したいので、経験できるなら何でもOKです。

雨が降る中、屋根のある作業スペースを作る為、倉庫から耕運機を動かそうとすると、バッテリーが上がって動かない。買ってあったバッテリーがあり、耕運機のバッテリーの交換から始まる。

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何とかバッテリーを変えて耕運機を動かし、籾(もみ)の選別機を持ってくる。

ここで持ってきたのは「だつぼー君」

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籾には、芒(のぎ)帽子の上にアンテナが出ているようなもの、や

枝梗(しこう)籾がついている枝みたいなものの跡を取り除く脱芒機(だつぼうき)を使う。もともとこしひかりには、芒は少ないそうです。

苗を作るには玄米や白米からでは無く、籾から作るそうです。

これをエアプレッシャーで掃除をしてから、種用の米を保管場所から運ぶ。

一袋20kgなので、雨に濡れないように運ぶのは力作業となる。この歳でも運べるのは、トレーニングしているおかげかもしれない。

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米をだつぼー君に入れて、選別開始。

選別は、大きい立派な形をした籾が出て、立派で無い米とゴミが分けられる。

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立派な形の籾はエリートの籾で種の候補となる。立派で無い米は、自分で食べる米とする。

 

この米の選別後、塩水洗で更に選別をするそうです。そうして超エリートになった米を種として使うそうです。

最近の農家は種は買ってしまう事が多いです。きちんと品種管理されているブランド米は、その管理が出来る種の会社から買わないとならないのですが、ここは昔ながらの種も自分で作る方法。それが鶴亀ブランド!

今回は、1反の苗箱 24枚、1枚80g(3800本)で、24×80で1920gが一反で必要。3町分作るので、×30で57.6kの種を作る。

こしひかりは、選別で残るエリート米が2/3くらいなので、1.3倍、余裕を見てそれ以上の量をやらなくてはならないので、かなりの選別の時間がかかる。

午前は雨がひどくなる中、ずーと選別を行っていた。

一人でも出来るそうだが、2人の方が手分けが出来て早くできる。

午前、こしひかり後1袋、緑米1袋を残して、お昼となった。

今日は、サスティナのカオルが午後に手伝いに来ると連絡がある。近くのブラウンズフィールドに泊まっているので、送ってもらうみたい。

お昼が食べ終わった頃、車の音が聞こえ出てみると、なんとデコさんが、カオルの事を送って来てくれた。せっかくなので、田んぼもみてもらう。鶴渕さんといろいろな話をしてカオルを残して帰っていった

雨があがり、まだ米の選別が残っているのですが、せっかく雨がやんだので、水路作成に行く。

まず、掘る位置決めをする為、杭を打ち、水糸を張る。

 僕とカオルがシャベルを入れて、細かい根を断ち、鍬で真一が起こす。

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真一が見本を見せてもらってから、真一は米の選別の残りに行ってもらい、僕が鍬、カオルがシャベルで作業を行う。 

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鍬を入れて土をどけて、水路を作ると上から水がどんどんやってきて、水が流れ出している快感がある。大人の水遊びだ。

水はもっと先に進みたいと僕の作業をせかす。

半分まで終わった所で、のどが渇き休憩。お茶とお菓子を食べながら休憩。

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鍬の作業が遅れているので、先に現場に戻り、作業を開始する。

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休憩をとったので、残り半分を一気に鍬で掘り起こし、最後の一鍬で既にある水路につなげる。

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水が流れていくのがわかる。

次の田んぼの水路につながる最後の一鍬を入れて水が通じた時は、昔見た、「北の国から」川から水を引いて初めて水道が出て喜んだシーンを思い出した。

急いでやったので、浅い場所、狭い場所が気になり、徹底して、修正作業。

鍬の扱いに慣れてきている。修正すればするほど良い水路になってくる。

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真一にチェックしてもらって、掘り起こした土で、畦もどきを作っている間に夕方のサイレンがなる。

もう5時だ。

今日は、雨が降ったおかげで、米の選別と、水路作成と両方できた。

今日の作業は終わり

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根起こしの時に比べて、疲れて無い。力仕事は午後だったせいかな?

雨の日だったはずなのに、帰りにはきれいな夕焼けが出ていました。

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片付けてもどると、途中で、真一をチェックの為に呼んでしまったので、選別が途中。まだ仕事が残っていた!

疲労困憊のカオルには、先に休んでもらい、暗くなったので倉庫の電気を点けて 真一と選別機のクリーニング、米の片付け、耕運機の再格納を行う。

終了後、修子さんの作った米粉クッキーとコーヒーを飲む。非常に美味しい。労働の後だからかな?いやいや修子さんの腕でしょう。

カオルはブラウンズフィールドへ、僕は大東駅に送ってもらい、帰宅する。

また帰りは雨だ。ひとりぼっちで電車に乗りながらも行きの様な物悲しさは無かった。今日は水路が掘れて良かったなどと幸せな気持ちで、帰りうとうとしていて、あわてて駅で降りてしばらくして、

外房線に手提袋忘れたのに気がつく。折りたたみの長靴と作業着、手袋などが入っていたはず。貴重品は無いはずでもショックー

千葉駅に電話して聞くが、システムで検索できない。忘れ物があったら、職員がチェックして、システムに登録する仕組みらしい。

明日また聞くことにした。

携帯やデジカメで無くて良かった。

無くした事より、持ち物を忘れる自分のドジさ加減にショックでした。今度から気をつけよう。

多分 明日みつかるでしょう。

また小雨の中を「さよならCOLOR」を聞きながら帰る僕でした。

 

後日談 荷物は見つかりました。長靴とヤッケだけど良かった。

 

開墾2日目

今日は、開墾2日目 前回の経験からアイテムを2つ追加した。

1.ゴム手袋

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水の中の作業になるので軍手よりも使える。前回は貸してもらっていた。

2.ウエストバック 一昨年の戸田マラソンでもらったものだが、作業中にカメラを持つ為に使用

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とこの2アイテムを追加し、いすみ市へ出発。

実は前回、終わった後も翌日の日曜も体が大丈夫だったのに、2日後の月曜日に「腰が重たい」違和感が続き、ヨガでストレッチしても気持ち良かったが直らずに、普段行かない整形外科の医者に行って見たのだった。

整形外科に行くといきなり腰のレントゲンを撮られたので、重大な問題(椎間板ヘルニアなど)などを診断されなければいいな、とドキドキしていました。結果、骨には問題が無いので、筋肉や筋だろうと湿布を処方してもらいました。この湿布を2日くらい貼ったらすっかり直ってしまった。(湿布って効くんだ!)

なぜ腰が痛くなったんだろうと考えるとやっぱり開墾作業の根っこ抜きが、しゃがんで腰に力を入れてフルパワーを使っていたからだろうと思った。

まあ今日は、後1本の根っこが残っているだけだから、余裕だろう。(これが後でどんでん返しとなる

 

朝9時に鶴渕家に到着

まずは、こたつに入って修子さんが入れてくれたお茶を飲む。

 

真一は、連日のビニールハウス作りでお疲れの様子。

ビニールハウス作りと言っても、作る為の土地を切り開いて平らにする土木工事を独力でしているみたい。男だね〜

まずは、残ってる草刈り、根っこ抜きと抜いた木と雑草を片付ける。

今日は、天気が良く風も無いので、作業日和である。

草刈り機にガソリンを入れ、スコップ持ってカッパと長靴、ビニール手袋をつけ出発!

この田んぼ様長靴は、折りたためて持ち運び、収納に便利程々に安い!

去年もデンマークの広大な干潟でカキ拾いをする為持って行った。買った後片方履いてサイズのチェックをして買ったのに、現地で開けたら両方右

一緒に行ったメンバーにもデンマーク人にも笑われました。

去年の両方右の長靴(デンマークにて)

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今回の長靴

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今回は、お店で買った後直ぐに確認しました。チェックは、大事ですね。

田んぼに潜っても脱げないようにかなりの密着。履くのは良いけど脱ぐのが大変。

鶴渕家に置かしてもらうなら現作業は、普通の長靴の方が良かったかな。

田んぼに着くと前回の完了時の光景のまま残っている。冬で良かった!半月たってもそのままの光景で草が伸びてない。(当たり前だけど)

残った草刈りを真一が行い僕が根っこを起こす。田んぼの角の大きめの根である。前回のラスボス(一番大きな根っこ)と同じくらいのおおきさ!何とかシャベルで掘り出すが最後はしゃがんでフルバワーが必要。まぁ最後の一個だから頑張ろうと抜き終わる。すると真一がまだ刈られて無い反対側に木が見える。背が低くて気が付かなかった。小さな木だろうと行って見るとまたまたラスボスの大きさ。どうやら過去に大きな部分を切った後がありそこからまた生えて来ているので背が低く下は雑草で見えなかっただけなのです。

根から取って欲しかったな。

今迄のラスボスより大きい。周りから掘り、遠くに伸びている根から掘り出し根っこが動く状態になった。しかし重くて一人で動かせない。草刈りやってる真一を呼んで二人がかりで動かす。

 

まだ草刈りは、終わってないが、天気が良く風が無いので先ず大量に切った木を集めて燃やす。前回切った木よりも沢山の木が田んぼの周りにある。過去に切った木みたい。どれだけ荒地だったのかな。燃やすと灰は、とても少なくなり肥料として田んぼに入れられる。

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木を集めるだけで一苦労。燃やしているとカエルがいて見つけると逃げていく。何と火に向かって逃げていくので、真一が何とか捕まえて火と遠い所に逃がす。カエルが沢山卵を産んで増えてくれると虫を食べてもらえるから大切にしたいみたい。

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燃やしている間にお昼となる。

ふぅ〜・・・午前は、根っこ取りと木を集めて燃やすだけになってしまった。

これで根っこは終わったねと真一に言うと「草を刈ったら、切株を発見」と聞き見てみると地面すれすれで切ってある、良く見ないとわからないくらい。枝が無いので、手をかけて動かす場所が無い。

どうして良いかわからずとりあえずお昼にする。

 

火が消えて無いので、交代で昼食をとる。

お昼の豚汁がおかずが美味しい。目刺しと肉、ひじきのあえ物、真一のお母さんが作ってくれたみたい。早く挨拶とお礼を言わなくては。中々会う機会が無いと考えながらも、昼食を済ませて早く交代に行く。

交代してから火を、見たりかき混ぜたりしてたけど切株が気になり、休んでられ無く抜きに行く。

周りを充分に掘り周辺に伸びている根まで掘り起こす。それを抜いた頃に真一が帰ってきた。これでやっと根っこ抜きが終わったと考えていたら草刈りを始めた真一が直ぐに何かにぶつかる。

草に隠れてまた木が合った。これも背は低いが昔に切られた後があり其処からまた生えている。根は、ラスボス サイズだ。今日はラスボスが3回登場かよ!サービスし過ぎだぜ!

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これも何とか抜いて二人で動かした後、小さな根が本当に最後で発見。

簡単にサクッと片ずけてしまった。

やっと根っこ取り完全終了。

うぅ〜何か

腰が重たい。根っこ取りで全力を使い過ぎた。

前回は2日後に出たのに、直ぐ出たのは若いって事?うれしい様なうれしくないような微妙〜・・・

まぁ後は、草を集めるだけだ。田んぼの中に燃え広がらない場所を確保し、雑草を集めて焼く。

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繰り返しの作業だが、段々綺麗になるのがいい。道路側の雑草を片付けると空き缶やペットボトルがでてきた。捨てないで欲しい。

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多分荒地だと捨てられてしまうのだろうと、隅々まで雑草や木のかけらを拾いまくる。きりがない。真一は、残りも刈り終わり、良く刈られて無い所(多分 ヒデ担当の所)をきれいに刈り取っている。刈られた雑草を片付けていると道に軽自動車が泊まりおばさんが降りてきた。挨拶をすると近所のものだけどと話しかけられる。刈り取り機の音がうるさいかな?煙が流れてしまったかな?などと不安がよぎる。おばさんは「仕事が終わったら、2人で沢庵があるから食べにおいで。」と言い残して去っていく。

テレビの田舎番組みたいだ。開墾している作業が珍しいみたいで、その他にも散歩の人が見たり話しかけたりする。僕はなるべく大きな声で挨拶を心がけた。

刈った草拾いは、綺麗にしようと時々細かくなってしまいながら、これだと効率悪いと大物だけ片付けたりの繰り返し。レインコートは股が避けて酷い状態になってしまう。安物だから仕方無いか?これも疲れた腰にはつらい。延々と続く。

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両手一杯雑草を抱えていると向うから、きれいな女性がポットとお菓子を入れたお盆を持って現れてきた。修子さんでは無い。誰???

挨拶をすると何と真一のお母さん。とても若く見える。やっと挨拶が出来た。昼食などのお礼を良い世間話をする。お茶とお菓子をいただきしばし休憩。

3人での休憩が終わってから作業再開。草をあらかた片付けたら、やっと田んぼの平面が見えてきた。きっと最初と比べると凄く変わっているのでしょう。

もう夕方になったが、木と雑草を取る開墾作業は何とか終了したみたい。

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ほっとして、火が燃え尽きるのを待って作業終了となる。

すごく綺麗になった!

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その間に、次回の水路のイメージを聞く。

稲を育てるには、水のコントロールが大事、稲が小さい時には低く、大きくなったら大きさに合わせて水を入れる。田んぼには大量の水が入り、その水は工区毎に管理している。工区の水担当の人に水を入れてもらうが、お風呂みたいに丁度良い所で止められるわけでは無い。とても大量で、田んぼも広いので、入れすぎる場合は水を逃がさなくてはならない。(これも再利用をしているそうです。すごい)

また雨が降ったときに田んぼが水が入りすぎたり、隣の高い敷地から流れ込まないように水路が必要という事がわかった。

水路を作った後は、高い畦(あぜ)を作る事。去年まで作った畦は低く壊れがち。水を貯めるには、高いしっかりした畦が必要。

現在の畦は低いです。

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翌年、冬に不耕起で冬季湛水(とうきたんすい)農法をやりたい僕には必須。田植えまでに水路を作り、高くもぐらに壊されない畦を作る。

真一にユンボを使って水路を掘ったり畦を作ったり出来ない?と邪道の建設業的質問をした。「田んぼがゆるいからハマったりする可能性がある。それを救出するなどしたら、凄いお金がかかるので、やめている。」と経済的な回答だった。

やっぱりこの田んぼは人の手で完成させるんだと再確認しました。

きれいな夕日 暖かい冬の日。今日作業が出来て本当に良かった。

作業は、大変だったけど、のどかな一日だったな!

日が暗くなり、火に水をかけて消し、道具を片付けたら、どっと疲れが出て、真一の家に帰った。

真一のお母さんのおにぎりを食べながら「沢庵食べに行くの忘れた」と思い出した。作業が終わったら、疲れていて、帰る事しか思いつかなかったのだ。後でいっておくから大丈夫と言われたが、何かすまない様な気がした。これからも通うので、また機会があるかな。次は22日に作業する予定です。

今回は鶴渕家が茂原に用事があるので、茂原まで送ってもらい電車で帰った。帰り道は、開墾をやり終えた満足感と疲れで寝てしまった。

家に帰って、風呂に入った後、用心として腰に湿布を貼り、直ぐに寝ました。この記事は翌日かいてますが、またいつもの東京でのサラリーマン生活。朝から打ち合わせ、企画資料作成、外出打ち合わせなどで疲れは残っているけど大丈夫みたいです。肉体労働とのギャップがたまらないね。

ALL in one

インターネット上には沢山出回っている記事で、玄米は白米より栄養がある話ですが、去年の4月までまではあまり知らなかったです。

もともと玄米は、スーパーにも売って無く(いつも山積商品しか見てないので)自分に関係無いとまったく関心がありませんでした。

食物繊維、ビタミンが多く、GI値が低く食後血糖値の上昇も抑えられる。

主食でこれが出来るのが、すごい。

このような一つのものにいろいろなものが入っている、All in oneが僕は好きです。楽だからかなぁ?

デンマークの幼稚園生のお弁当がライ麦パンで「これとチーズがあれば、栄養は十分」と話していた。共働きの家庭では効率を重んじるみたいだけど、それを聞いてライ麦パンは、All in oneでいいな!日本で置き換えると玄米だなと思っていた。

また美味しく無いという話もあるけど、去年食べた玄米は非常に美味しかった。

美味しい炊き方を覚えるのと、良く噛んで食べる事をやれば、玄米はとっても良いんじゃないか?

そうそう無農薬が肝心。秋が楽しみ。

It's been raining all day today.

昨日は、夜中まで去年の8月デンマークに旅行した時のメンバーと過去に同様のツアーに参加したメンバーが主催者ユキエさんの家に集まり終電までPARTYをしていました。

明日2月8日の天気予報は雨。週半ばまでは晴れの予報だったのに!

終電に乗りながら 明日は朝早くて、雨できついなと思って真一とメッセージを交わす。

「雨の日はやりたくないね 」で 一致して、2月11日の祝日に変更。

春、夏ならいいけど、寒い冬は、晴れて太陽のある中での農作業をしたい。

普段の仕事は、どんなに悪条件でもほぼ強行するので、真一と話すまでは、絶対やると思っていたけど、義務感にとらわれて今回は楽しくやる事を忘れてました。

夜中0時に延期しようという話が出来てしまうのはとてもゆるくていいですね。

現在は2人で良かった。他に応援を動員していたら、そんなに簡単にはいかなかったかも知れない。田植えとか人が

ゆるく楽しくやるのが、このPJの主旨でした。

今 雨の音を聞きながら(雷まで鳴ってきました)雨の日は休むとした今日に感謝です。

開墾始まる

 今日は、田んぼ作業第一回、記念すべき開墾開始日

実はかなりハード一週間を過ごしこの週末を迎えていた。

月曜は夜スゥエーデンからの合気道家が来て、夜遅くまで稽古を続け、火曜日は、デンマークに行った若い友人ショータと飲み、水曜は京都日帰り出張、木曜は部内の飲み会で中華料理食べ放題飲み放題で翌日まで2日酔い満腹疲れが残った状態で、金曜日は、午前東京から吹雪の八王子、午後静岡に行き、夕方 茨木。1日で何百Km移動したのだろう。やっと仕事が終わったので、後輩と茨木で飲んで夜遅く帰宅。0時過ぎに寝たが、この一週間の疲れた状態で開墾初日は大丈夫か不安な気持ちがあり寝過ごさないように目覚ましをかけ寝ました。

そして今日 土曜日 1月31日は、最初の開墾開始日。外房線 茂原着7:49分に着かなくてはならない。

目覚ましがなる前、5時頃に目が覚めてしまった。体の調子、何故か絶好調。子供の遠足みたいだ。この数ヶ月 準備として、ランニングと筋トレに励んで来た甲斐があった。回復力がある。

昨日の雪・雨と打って変わった晴天。雨も覚悟していたが、晴天だと嬉しい。

7時49分茂原駅着の電車に間に合うように乗りました。茂原で降りた人はゴルフ行きの人が多く集団でどこかに移動している。バスの時間があり朝早い街を徘徊。前回は夜来たので、良くわからなかったが、街は大きい。三越まである。

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 三越

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原発いすみシャトルバスは、8:25分発。これを乗り過ごすと午後までバスがない。

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バスは定刻通り発車。バスに乗っているのは3名。道は空いていて、茂原の町が終わり、いすみに近づくと谷あいと田んぼの田舎の景色がきれいです。

 

バス停を間違えて道にまよって鶴渕さんの家に9時に着く予定が15分ほど遅れてしまいました。本当は「今関ふれあいセンタ」ーで降りなくていけないのに、次のバス停で降りてしまいました。今度から気をつけよう、

鶴渕家にお邪魔し、初回なので、挨拶のチョコ詰め合わせ(バレンタインデーみたい)を持ってきて、それを食べてしばらく雑談。

今日 持って来たのは、

1.長靴

2.上下のカッパ ⇒ 全身 泥まみれになったので凄く重宝した。

3.帽子

4.サングラス(ランニング用) ⇒ これも草刈、泥はねに対応でき良かった。

5.デジカメ

6.軍手・・・今回 借りたがゴム手袋も必要。

まず 鶴渕さん(以下 真一)草刈機の使い方を教わる。

燃料を入れ、ポンプのボタンで燃料を送り、チョークを入れて、アクセルを少し上げて始動の紐を思いっきり引く。エンジンがかかり出したら、チョークを戻す。

初めて乗ったバイク(ホンダMB50)のキックスタートを思い出す。チョークや2サイクル(多分)のエンジンの匂いも懐かしい。

エンジンをかけたら両肩・腰にベルトを回して、刃の左前方を使うように草を刈る。

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初めてだったので、草がすぐに絡んでしまい難しい。絡んだままアクセルを戻さないとエンジンが焼けてしまう。またエンジンをかけたまま絡んだ草を取るのは絶対にやってはいけない。刃が回ったら指が飛んでしまう。絡んだらエンジンを止め、ベルトから外し、草を取りエンジンを掛けなおす事を行っていた。前日までの疲れも無く絶好調。寒い北風が吹いているのに、全然感じない。暑くなり、下に来ていたものを脱いだりしていた。

真一は、田んぼに生えている木を鋸で伐っている。上に少し幹を残して、根本から抜く為の手掛かりを残している。草刈機は危ないので、あまり近づかない様にしながら、左から一列で刈って行った。草刈は、エンジンの振動を受けながら行うので、「時々、交代しよう」と話していたので、端の一区画を終わらせ交代する。

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 真一は、根っこを抜いている。大木で無くても木の根っこは、横の四方に伸びていて、細かい根が粘土に入り込みビクともしない。横に伸びている根っこを掘り出しながら、泥や水の中に鋸を入れて伐って行き、スコップで周りとの細かな根の縁を切り、最後に残った中心の大きな根を力で動かす。

 

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この根っこ抜きを僕が交代して行う。沢山、木が生えていて根っこが残っている場所に移動し、まず幹が2本の小さめのものから試す。周りに伸びている根を掘り起こしある程度見込みが着いたら根をつかんでパワーで引っ張る。出た根を鋸で切る。中央の根の周りにシャベルを入れて縁を切る。体中泥まみれ。最後に力を混めて根本毎取れたのは、快感だった。但し気をつけないと腰を痛める危険もある。武道で習ったしこ立ちで力を入れる事を心がけしてました。

 

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大きな根はまとまって4箇所ある。午前中に小型の2つ目を起こしている途中で昼間のサイレン。後少しだったので、何とか掘り起こしてから昼の休憩をとる。

修子さんが作ってくれた昼ご飯で3人で食べる。味噌汁が体が温まり美味しく非常にありがたい。昼休みは合気道の話に花が咲き、このままおしゃべりをしてたいくらいだった。

作業の話としては、草刈、根起こしどちらも力作業だがどちらも楽しくて仕方ない。やっと始まったうれしさ、少しづつ変わっていく風景もあるが、全力を出して取り組む満足度がある。マラソン大会などに出て楽しい時とつまらない時がある。たのしい時は、十分に練習を積んでいて、力を発揮出来た時だ。それと同じような気持ちかな。

何よりも真一と声を掛け合い2人で作業しているのが、楽しい。真一も一緒に作業をする人がいると楽しいと言ってくれた。コミュニケーションは大事だね。

午後も根っこを取る事が快感で続けていた。ゲームのような気分だ。最初はやさしい小さいのから始まり、だんだん大きいのを取る。3個取り終わり、一番大きい根っこ、ゲームで言えばラスボスだ。

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ラスボスの一番大きいものは、いくらやってもビクともしない。真一は草刈をやっていたが、来てもらい2人で力を入れても動かない。真一が、周りにシャベルを入れて原因を調査していたので、僕は交代して草刈に徹していた所、なんとこの大きなものを抜いてくれた。最後は2人で引っ張って移動した。やはり2人の力は大きい。

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根に粘土がついていて結構重い。(ヒデ)

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午後は一回 休憩を取る。土手に座って田んぼの風景を見ながら、話しをして今年の終わりを想像する。のどかだ!

休憩の時の真一。

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 また午後は、現在開墾の田んぼからの水路を考える。周りの田んぼ一帯が耕作放棄地であって、去年まで真一が起こした田んぼとまだ手付かずの田んぼと混ざっている。これらにきれいに水が流れるように、水路、畦(あぜ)、水止めを作りたいという話をする。高低さも意識しながら、うまく5面くらいの田んぼに水を回す。

子供の頃見た田んぼの風景が思い浮かぶ、川のように水路に水が流れ、生き物が泳ぎ、畦は、通路のようにしっかりして、田は水で満たされている。そんな光景は、昔の人がしっかり田んぼを作ったから出来たのだ。(最近はコンクリートの水路もあるが、もっと昔の話)この草地がその様に生まれ変わると考えるとドキドキする。真一の話では、きれいな水が流れ、カエルなどが生息するようになれば、害虫も食べてくれる。

浅い水路が残っていて、ここを深く掘り返す。

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ここの右側も水路を作る。

 

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水路を考え、次回作業をするイメージを固める為に少しだけ水路を掘ってみた。土は植物が細かな根を張っているので、桑では深く掘れない。シャベルで縁切りをして、シャベルと桑で二人がかりで、土をあげる。上げた土は、畦になる。これも二人でやると楽しいし効率的。

試しに彫った水路

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草刈をしていると近所の猫を連れたおじさんが見に来て挨拶をする。放し飼いの猫がおじさんの後をついて散歩してきて、僕らが話している間、少し後ろでじっと待っている。ほのぼのとした不思議な光景。

草刈が相変わらず下手。真一が手本を見せてくれる。少し傾けて、最初に大きく払い、次に草の根本まで払う。ほとんど絡まずにきれいに草が刈れる。さすが!

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教わったやり方で、きれいに草が刈れるので、僕は夕方のサイレンがなっても止める事無く続けてました

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最後に真一から「日没したので終了しよう。直ぐに暗くなり、早く片付けないと道具もわからなくなる」と言われて終了する。

草刈は全部は終わらなかった。まだ1/4くらい残ってます。

でも一日作業して大きな木は抜けたし、草刈、水路、畦作りと見えてきた。体力も問題は無い。寒い一日や北風が全然感じなかった。このような作業は春や夏の方が辛いかも知れない。冬に一年の用意をしているという気がしてうれしかった。

田植えが始まる前の冬2月、3月に用意しなくてはならない。空いてる休日はなるべく作業にあてよう。とりあえず来週の日曜と祝日が空いているので、そこで作業を行う。

「水路を作るなら、水路の回りにまだある耕作放棄地を全て蘇らせたい」などと大きな話をしてしまう自分であった。 

作業が終わり、こたつで休憩していると修子さんが、米粉から作ったお菓子と轢きたてのコーヒーを入れてくれた。労働後に食べる甘いお菓子とおいしいコーヒー!何と幸せだろう。修子さんありがとうございます。

真一から聞いた、僕はパートナーという意味がわかった。今まで鶴渕家でやっていた事が、僕が一緒なら今年はもっと前に進めると言ってもらい・・・本当に感激。

帰り際に、真一から合気道の片手取り四方投げ、上段打ち一教をやり、少し教えてもらった。今年は、真一の道場にも行って見たいな。

外に出ると真っ暗。都会とは違う。農作業はやはり日没が終了なんだな。

18時の茂原行きのバスまで、見送りしてもらい、とても良い一日が終わりました。

派手なイベントでも無く、お酒も飲まず、力仕事を続けただけでしたが、落ち着いた静かな満足というのは、より深いかも知れません。

少し腰が重たくこれを書いているのは翌日の2/1です。熟睡して体は大丈夫です。

早く続きの作業がしたい!