The way to Rice Paddy Administrator

サラリーマンが、週末活動で、無農薬、無肥料の田んぼを作る実験記録です。

束の間の晴天 稲刈の日

9月5日土曜日 とうとう稲刈りの日がやって来た。

8月後半から雨が続き、今週も雨、来週もずぅ〜と雨なのに、奇跡的に今日は晴れた。
 
盆迄の灼熱の暑さと一変し、盆明けからの冷夏、長雨が続いていた。
稲の生育は遅くなり、水抜きしている田んぼは乾かない。
真一と何度も連絡を取り合う。
当初は、8月末の予定を、一週間延期。
9月5日にした。
8月29日最終確認、稲の生育より、田んぼが乾かない事が心配。歩くのが困難で稲刈り出来ない。
と聞いて
僕は、来週も再来週も雨が続く、ぬかるんでいるだけなら、稲刈りイベントしよう!
と答える。
この時、ぬかるんでいる事の大変さをまったく理解してない僕でした。
 
9月2日水曜、再度連絡が来る。稲の成長も悪い、5日を延期し来週にしよう!
と連絡。
え〜。来週から愛知、長野、長崎と出張を入る中、5日だけは死守してきた。
その為、それ以外は、予定が満杯!
イベントとしても、20人近く確保して、今週何回か聞かれて大丈夫と話していたのに、3日前に突然の変更は無責任では。
いろいろな思いが駆け巡りました。
「僕の責任で収穫が落ちてもいいので5日に実施する!」
この半年やって来て、かなりの時間とお金をかけて、田んぼを作って来た。
収穫で失敗するのは、今迄積み上げてきたものが崩れ落ちる気がしました。
自由に時間を調整出来無いサラリーマンには、無理なのかな?
サラリーマンでやる事の限界を感じてしまいました。
 
といっても今回はイベントとしても僕が主体でやるべきと前回指摘され
仕事の合間を縫って修子さんに当日のバーベキューの相談。
25人の人数の用意。
物足りない形は嫌なので、どれだけ買えば良いのだろう。
修子さんに野菜を買ってもらい
僕が肉だけ買ってくる事にした。特に肉は、学生が多いので、沢山食べそう。
今週、どこかで会社早く帰って、コストコで大量に仕入れよう。
そう考えてたのが、4日迄、大変忙しく、とうとう買い物に行けなかった。
4日も帰宅後も仕事して、夜中0時過ぎにやっと寝る。
 
そして9月5日 4時起床。眠くてたまらない。
でも、肉を買わなくては。
昨日迄の雨が上がっている。まだ曇りだけど、今日は晴れの予報。
梅雨みたいな気候の中の大切な晴れの日。
先ずは良かった。
 
シャワーを浴び田んぼの用意をしてから、まず24時間スーパーに出かけて、肉の買い物をする。
ほぼ売り場に合った焼き肉用の肉を買い占めて、電車に乗り、船橋のレンタカー屋へ。
電車で眠る予定が、レジ袋を大量に抱えて、邪魔になるので押さえてないと駄目で眠れない。
目がショボショボしてきた。
 
電車降りるとナオ、マサシと会う。
久しぶりにナオと会い、就職決まった話を聞いたら元気が出てきた。
 
今日は、学生達 9人乗せるので、2台借りる。
大きい車は僕の負担。イベントは、お金がかかる。
まぁ普段も往復に4,000円以上かかってるからその倍と考えればいいかな?
普段、昼ごはんを100円、200円を切り詰めたり、お弁当にしたりして節約しているサラリーマンにはつらい。
 
千葉工大の校門前に着くと、僕が今週誘ったカイリが来ている。大学は違っても4年生の同級生、魅力的なのでみんなと仲良くなれたらいいな。
工大は、いつものナオ、ユズナ、マイコ、カエデ、ヤスシ
 にアツシ、マサヤと若いフッ君
10人で出発。
みんなと会うの久しぶり。なんか嬉しくて眠気が吹っ飛ぶ。
途中渋滞もあり9:20に到着。
サスティナメンバーのカオル、アコちゃん、ケンG
カオルが茂原からバスで来たのは嬉しい。
朝早いし、乗り換え多いし、電車の時間も合わないし調べてみたらやっぱり行けないと言われたりしたのと、今回の参加者の中でも、公共交通機関を駆使してきたのはカオルだけ。
ありがたいね。
修子さんのお父さんとその仲間5人くらい、
近所の子連れのお父さんが来ている。
長靴が足りなく、僕の普通の長靴、田んぼの長靴を貸して、僕はダイビング用のシューズを履く。
 
カトちゃんと助手の青年がいてカトちゃんが稲刈りのレクチャーをしてくれた。
刈り方、ギコギコしないで一気に引く。
稲はじゅん手で持つ。親指に気を付ける。
ヘビに気を付ける
刈った稲の藁での縛り方。ねじってそこを裏返す。
みんなわかった様なわからない様な・・・
 
まず、田んぼに行こう!育っているかなぁ?ドキドキ。
田んぼに着いて、まぁまぁ実ってるかな?
左が僕の田んぼ、右は2週間くらい田植えが遅い他のオーナーの田んぼ

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良く見ると所々にまだ実ってない部分が・・・

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全体的に見るとこんな感じ

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もっと最悪の青田を想像してたので、少しホッとした。
田植えに参加したみんなも喜んでる。
 
収穫量は減るかも知れませんが、良かった。
 
畦の草もそれ程、生えてない。前回まで草刈り機で刈ったおかげですな。 
 
稲刈りの手順。田んぼに行って実践です。
まず田んぼの端から刈りスペースを作る。
 
そして稲刈り開始。
真一は、別の田んぼに行く。
こんな晴れた日は、少しでも自分達の作業をしなくてはならないのです。

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そこに、はさ掛けをする台を作りたい。(稲を天日干しにする台)
 
短い竹をロープで縛り、3脚を2箇所作り、そこに長い竹をかける。
藁で縛った稲を均等にかける。

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竹が全然足りない。

 稲を刈りながら、平行してナオとマサヤではさ掛けの為の竹を切りに行く。
竹を切りに行くところから、何もかも手作りだ。
稲刈りだけでなく後処理が、時間がかかります。
 
田植えをしているメンバーは・・・
あちこちで悲鳴。足が抜けない〜〜〜
そうです。甘く見てたぬかるみは、強力な粘土質の土の為、足を捕らえて離さないのです。
真一から刈った稲の上を歩くといいよと言われたが、稲の刈り後毎沈んでいく。
何しろ次の一歩がコントロール出来ない。
刈る時も、足を止めて、手の届く範囲を刈る。バケツに入れながら、次に動く一歩を考えて、バケツの周りで刈る。
バケツが一杯になったら畦まで持っていく。これも、抜けない〜の一苦労。
以前、稲刈りは経験があるけど、その時は、地面が硬く、その場に稲も置けたが、泥だらけになるので、その場に置けない。
一人ボディビルダーで、上腕三頭筋をお握りみたいに鍛えている人が、「ジムより辛い」と言ってる。
アコちゃん、ケンG、カオルは大丈夫かなぁ。
 
そして、はさ掛け作成班も、泥にはまって作業が進まない。
竹取班も時間がかかる。いろいろ人数が割かれて、特に泥の為、進まないのである。
こんな感じ。田んぼでのはさ掛けは初めてなので、いい感じ~

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その間に、私はバーベキューの用意、修子さんのお父さんと火を起こし、皿、飲み物、焼肉のタレ、焼きそばなどを買ってくる。場所の設置など。
 
12:30 田んぼから引き上げてきたメンバーは、みんな泥にはまったせいで疲れている。
今の時点で、2時間半で2割くらい完了、終わるかな?
 
お昼のバーベキューは、いろいろな人が、焼き担当になって頂き、非常にスムーズに進んだ。

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大量の肉、野菜、焼きそば、ジュースを全部、食べてしまった。
何とか、満足な量みたいで、これも一安心!
朝、大量の肉を抱えてきた甲斐がありました。
 
バーベキューが終わったら、14時近く。ここで数名帰り、午後は13人くらい。
ここから、畑の調査で2名抜けて、はさ掛けの竹取に2名抜けて、大分少なくなった様な。
でもまたサスティナのルーが昼から来てくれてた。
 
学生+サスティナ5名(僕入れて)、頼もしいね。

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ズブズブの泥の中、稲刈りをしていて、僕のダイビングブーツもはまって脱げてしまう。
もう裸足でいいや!
裸足だと刈った稲を真上から踏むと痛いので、横から踏むように気をつけて動く。
裸足だと少し自由。
みんなのハマッタ足を助けて回る。手も足も、帽子も、サングラスも泥だらけ。
4時過ぎて半分弱しか刈れてない。
しかも刈った稲が大量に畦に置いてある。
ここでみんなに稲刈りは終了させて、稲を縛るのと、竹を組んで、はさ掛けの台を作るのと
それにかけるのとを分かれて行う。

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これも泥にはまって動けない。かなりの時間がかかるが、刈った分はせめて干さないと!
ネコのおじいさんが見にくる。相変わらず、2匹のネコが周りにいるが、僕が近ずくと逃げてしまう。刈れない分は、雨が上がって地面が固まったら機械で刈りたいが、2週間くらい延ばしても大丈夫か聞く。
農家からみたらわかって無くてごめんなさい。
予定が空いてないのです。
全員の協力で何とか刈った分は、干すまで終わる。

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初心者からみたら、素晴らしい光景である。
 

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マイコがバラバラに落ちた稲を拾っている。
落穂拾いは、聞くのとその場で経験するのは違う。
せっかく育てた米を少しでも回収したいという気持を感じられ、もう終わりにしようと声をかけるのが、ためらうほどだった。
半分弱しか終わらなかった。今後 どうするかは、真一と天気に相談。
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 工大の田んぼは、来週に稲刈りなので、そのはさ掛け用に、カトちゃんと助手、ナオとマサヤがトラックで出かける。もう二人は竹取のベテランのようだ。
帰ってきて、カッコいいカトちゃんの助手の人の名前を聞く
何とカトちゃんの息子だった。ビックリ。いいなぁ、こういう親子関係。
洗って片付けて、着替えたらもう真っ暗。
9月は、だんだん日が短くなるなぁ。
 
みんなに最後の挨拶をしてイベント終了。
みんな泥んこだったけど、すごい楽しかったと話してくれた。
帰り一緒の大学生達も、疲れる〜など無く、楽しかったと話していて
やって良かった。
 
カエデ達が、谷津田を見せたいと話すので、車を回すと真っ暗。
ぼくは、車で待つことにして、大学生みんなで、iPHONEライトを使って見に行く。
大学生達で、肝試しをやっているみたい。
大はしゃぎで帰ってきたみんなに見えたか聞くと、田んぼは見えなかったが、星が綺麗だった。
それもいいかな。
 
この稲刈りは、いろんな思いがあったけど、この大学生達、来てくれた人達が、田んぼの楽しい経験を持ち帰ってもらえれば、僕も嬉しいや。
 
門の前で、みんなを降ろしたらエイちゃんが待ってた。
久しぶりー
「稲刈り終わらなかった」と話したら、
「たっぷり焼肉を食べてくつろいでいたからじゃ無いんですか?」
んっ!どうしてそんなシークレット情報をもう知っているのだろう?
 
連れてきた文系のカイリは、そのまま工大の研究室に行く勢い。
すっかり溶け込んだね。若者同士っていいねぇ。
 
車を返し、一人東京に帰る中での今日の反省。
 
稲刈りとしては成功して無いが、イベントとしては成功。
まぁ一つ成功してればいいか!と眠ってしまい、降りる駅を乗り越した僕でした。