The way to Rice Paddy Administrator

サラリーマンが、週末活動で、無農薬、無肥料の田んぼを作る実験記録です。

突然の復田?

5月17日(日曜)いすみに向けて車を走らせていた。この日に行くのは想定外で、2日前の金曜、夜中に谷津田に行く事が決まったのである。
 

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5月2日の田植えが終わってから、職場、通勤場所が変わりプライベートも忙しく、真一とも学生達とも連絡もとってなかった。

一つ変わった事と言えば、5月の連休中に調理道具を揃えて、翌週に友達から男の料理を教わった。この一週間、会社での昼ごはんを食堂でする以外は、ほぼ自炊を続けてます。コンビニ弁当もファーストフードも食べてない。僕にしては奇跡的である。
今後、田んぼで自分で作った米が出来た時に、生活が自炊が中心になってないと意味が無い。その為の用意でもあります。
すると不思議な事にファーストフードが、食べたく無くなる。自分で作った方が美味しいかも。
 
5月14日木曜日、学生達も谷津田、工大の田んぼに田植え、畑など5月にいろいろやりたいと言ってたし、僕も一度田んぼを見に行こうかと真一に電話をかける。
「今から調整して月末あたり学生達と行こうかと思っているけど」
すると真一は、「17日って聞いてる。谷津田で、畦作り、水路作りなどをやってぎりぎり6月中旬の古代米の田植えに間に合うか?月末なんかじゃ間に合わない」との返事。
僕が何もしてなかったこの半月に何かが進んでいる。
エイちゃんに確認するが、僕の理解力不足で良く状況がわからない。
現場を見てなくて、判断出来ない。事件は現場で起こっている。
とりあえず、一人でも週末に行ってみよう。
15日の仕事が終わり、夜になってから、学生に向けて「16日土曜か17日日曜のどちらかでいける人がいるか今日の22時までに返事下さい」と連絡すると、この緊急のメールにも関わらず17日に3名行くとの返事があり、日曜日に4人で行く事にした。
 
16日の土曜日は余裕が出来たので、先週教わったノートのメモを見ながら料理の練習をしていた。
油の少ない鳥のから揚げ、大学いも、きんぴらごぼう。
ところが、(多分水が入っていた)から揚げの鍋が爆発し、その横で硬いごぼうを切っていた包丁が滑り、小指に食い込んでしまった。血が止まらない。けっこう深い傷。そんな中でもなんとか料理を作りあげる。
初めてのから揚げ、大学芋、きんぴらごぼう。

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なんとか絆創膏だけで止血したが、何かやるとすぐに傷が開いて血が出てきてしまう。
明日 運転は大丈夫だが、農作業はできるかな?
手が泥だらけになるので、100円ショップで炊事用のビニール手袋だけ用意する。
 
5月17日 日曜日 そんな状態の中、いきなり集まった学生3人、ユズナ、ナオ、ヤスシを連れていすみ往復の弾丸ツアー。僕も明日 会社だし、学生達も朝から学校。あまり遅くならないようにしようと話して出かけるがどうなる事か?
 
高速に入ると、今までで一番道路が空いている。なんと9時到着。
真一と話す。「もしかしたら、僕の田んぼを作った時のように草原を復田するの?!!!」今既に出来ている田んぼを手伝うのでは無くて、その上の耕作放棄地を復田するの?
うすうす予感はしていたが、僕が1月末から4月にかけてやった事をこれから1ヶ月でやるという話のようだ。
面積も少なく、人数も入れば出来るものだろうか?
考えていても仕方ない。さっそく着替えて谷津田に行く為、車に詰め込む荷物の準備を始める。草原をまず刈り取らなくては、草刈機を用意してもらい、スコップシャベルや、草を集める道具がある。学生達の調査の道具もある。
4人でマーチに乗り込みこの荷物を全て持っていく。
2往復と言われたのだが、すぐに現場で作業に取りかかりたいので、無理して全部詰め込んだ。
かなり無理がある。草刈機の刃が顔の横にある。みんなに支えてもらいながら、安全運転なら谷津田まで行けるでしょう。
 
谷津田に着く。鳥の声、自然の雰囲気が一味違う。山合いに来た落ち着く感じをみんなで味わう。奥に入って行き、今回の現場を確認する。一面の草原である。

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どこまでが耕作放棄された田んぼなのかわからない。まず場所を確定させなくては。すぐに草刈機のエンジンをかけて、草刈に入る。これは、経験の無い学生にはやらせない事にしている。怪我をさせてはならない。作業中は近くにも来ないように車の中で言い聞かせる。
昨日の包丁の傷は何とか収まっている。
谷津田の草原は、よりうっそうとしていて、蛇とかいそう。田んぼ長靴、長袖、長ズボン、サングラスで作業に入る。
 
草刈機のエンジンをかける。冬はチョークが必要だったのに、今の時期は無くても快調にエンジンが指導できる!
草刈を始めると あれっ。1月に初めてやった時は、すぐ絡めてしまったり、下手だったのに、結構上達している。
 
まずは、棚田と思われる段差がありそうな所を探りながら、田んぼの周りを一周草を刈る。

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これで大きさは確定した。0.3反前後、程度か?
 
次に水路につながりそうな所の草を刈る。山に降った雨が集まり流れる自然の水路があるが、田んぼよりも低い場所にある。この水を引き込むのは難しい。
学生達は、土の調査をしたり、いろいろ検討していたが、畦と水路が作れるかをまずやって見て感触をつかんだ方が良いとなり、スコップで水路を掘り始める。

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今回は学生に自主的に判断してもらうのと、僕が小指に怪我をしているので、土木作業は手伝わないで、僕は草刈に徹していた。と言っても、草刈だけでも大変である。
晴れたので、長袖、長ズボンでの作業は暑い。車に沢山作業用荷物を乗せる時に下ろした荷物に水が入っていた。水が飲みたい。水路の水をのんじゃおうかと考えながら作業している。
今後は、夏日が多くなるので、必ず水を確保するのは必要です。反省。
草刈は、約7割は出来た。

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水路作成もここまで掘れば水が呼び込めるという確認が出来て来た所で、お昼となる。

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とりあえず一度 休憩。
 
昼ごはんを食べに戻る。真一と修子さん、修子さんのお父さんと一緒にお昼ご飯を食べる。アウトドアで食べるのはいいね。真一のお母さんの作ってくれたおかずも美味しい。
真一は、まだ今月は休み無く代かき、田植えを続けているみたい。大変だ。
水路を小川の位置まで掘ろうとしている事を言うと「小川を土のうでせき止めて水を呼び込めば良い。あまり直接流れるようにすると台風の時に大量に入り、畦を壊してしまう。豪雨は本当に大変なんだ」
と聞く。
 
午後になって、谷津田に戻り作業開始。僕は草を刈る。学生達は汗まみれで水路を掘っている。今時、水を呼び込む為の水路を掘る力作業を経験する学生はいないでしょう。かんり貴重な体験です。
 
草は2時頃までに刈り終わり、谷津田の復田する田んぼ予定の全景が明らかになった。

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刈った草を集めておくようにお願いして、草刈機だけ車で戻しに行く。一人で行った方が後部座席を倒して荷物を入れられて安全だから。
車で寄り道して帰ってくると、草は端に集められて、水路と畦の一部が出来ていた。みんな汗だく!

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今日は、畑も今迄の田んぼもみたいので、16時と時間を決めて作業をする。簡単には畦は出来ないのを体感している様子。
 
本当に今年この田んぼをやるかの判断は、この汗を流した学生達が、先生(エイちゃん)に相談して、決める事。今年やってもやらなくても、今日の現場で作業した経験は、価値があるでしょう。
 
戻ってから 学生達は、工大の田んぼの畦の修正。畑の用意に行く。
僕は自分の田んぼをチェック。
遠めに見ると素晴らしい。水面にでている小さな稲。田んぼになっている。
 
しかし、近くに行くと結構、苗が無い場所が多いのが気になる。
せっかく作った田んぼに空白地帯があるのはもったいない。
端の方に根付かないで流れてしまった苗が漂っている。
 
事前に真一に言われて、少し伸びてしまっている苗を教えてもらい。それで追加した方が良いと言われていたので、一人で田植えを始める。始めたら、気になる所が多く、止まらない。
稲の間を田んぼを荒らさないように足を入れると、暖かい泥に足が埋まり、本当に田んぼになっている事がわかる。
少し感激。あの硬い地面がこんな田んぼになったんだ。気持ちいい~♪
一人で作業しているのも、この田んぼを感じられていいかも知れない。
5月2日の田植えイベントの時は、主催者に徹していて、それを感じる余裕が無かった。田植えを教ながら、自分はやる余裕が無かったが、この修正作業などいくらでもやる機会はあったんだ。
 
また田んぼを細かく見ると、既に生えている雑草が気になる。一部だけ生えている所があるが、既に稲より大きい雑草がある。これも抜き出すときりが無いが、田植えと雑草抜きを日が暮れるまでやっていた。
 
日が暮れるのは遅くなり、19時近くまで学生と別れて一人作業を行う。
一人でやっていたせいで、全然写真とれなかった。
とりあえず、終了後の田んぼの様子。
 

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何かこの17日に来て良かったな。
 
学生も課題が終わり、片付けて、着替えを行う。小指の傷は忘れていたが、ビニールの中で泥は付かなかったが、汗でびっしょり、少し膿み始め、触れると痛い。ビニールを脱ぎ、傷口を洗い、乾かす事にする。
運転は大丈夫でしょう。
みんなかなり疲れた様子。今日は良く働いたね。
すると真一のお母さんがおにぎりと沢庵を持ってきてくれた。
 
修子さんのお父さんが、軽トラで戻ってくる。真一は、田植え機で戻ってくるから遅くなると言うので、みんなで車で乗り込み、帰る。車で走り出したら、暗い中 向うから田植え機がやってくる。
真一だ。麦藁帽子をかぶって、田植え機に乗っている真一は何かかわいい。田植え機のコマーシャルみたいだ。
車を停めて、道の真ん中だったし、真一も疲れているので、短めの言葉を交わす。谷津田の件をどうするかはまたエイちゃんから連絡させるね、今日はありがとう。
 
今日やった感触では、谷津田の復田は、まだまだやる事がある。畦も簡単には作れない。しかも学生達は調査、ナオの田んぼ、ユズナの畑などやりたい事が多すぎる。今後の判断は、学生達と先生に任せて、僕の出来るのは現場に連れて行く事だけである。
帰りも空いている道で、9時過ぎには津田沼到着。車の中での会話も弾み学生達とも近くなれたような気がしました。
(と考えているのは、このおじさんだけかも知れませんね・・・・(~_~;))