The way to Rice Paddy Administrator

サラリーマンが、週末活動で、無農薬、無肥料の田んぼを作る実験記録です。

開墾始まる

 今日は、田んぼ作業第一回、記念すべき開墾開始日

実はかなりハード一週間を過ごしこの週末を迎えていた。

月曜は夜スゥエーデンからの合気道家が来て、夜遅くまで稽古を続け、火曜日は、デンマークに行った若い友人ショータと飲み、水曜は京都日帰り出張、木曜は部内の飲み会で中華料理食べ放題飲み放題で翌日まで2日酔い満腹疲れが残った状態で、金曜日は、午前東京から吹雪の八王子、午後静岡に行き、夕方 茨木。1日で何百Km移動したのだろう。やっと仕事が終わったので、後輩と茨木で飲んで夜遅く帰宅。0時過ぎに寝たが、この一週間の疲れた状態で開墾初日は大丈夫か不安な気持ちがあり寝過ごさないように目覚ましをかけ寝ました。

そして今日 土曜日 1月31日は、最初の開墾開始日。外房線 茂原着7:49分に着かなくてはならない。

目覚ましがなる前、5時頃に目が覚めてしまった。体の調子、何故か絶好調。子供の遠足みたいだ。この数ヶ月 準備として、ランニングと筋トレに励んで来た甲斐があった。回復力がある。

昨日の雪・雨と打って変わった晴天。雨も覚悟していたが、晴天だと嬉しい。

7時49分茂原駅着の電車に間に合うように乗りました。茂原で降りた人はゴルフ行きの人が多く集団でどこかに移動している。バスの時間があり朝早い街を徘徊。前回は夜来たので、良くわからなかったが、街は大きい。三越まである。

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 三越

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原発いすみシャトルバスは、8:25分発。これを乗り過ごすと午後までバスがない。

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バスは定刻通り発車。バスに乗っているのは3名。道は空いていて、茂原の町が終わり、いすみに近づくと谷あいと田んぼの田舎の景色がきれいです。

 

バス停を間違えて道にまよって鶴渕さんの家に9時に着く予定が15分ほど遅れてしまいました。本当は「今関ふれあいセンタ」ーで降りなくていけないのに、次のバス停で降りてしまいました。今度から気をつけよう、

鶴渕家にお邪魔し、初回なので、挨拶のチョコ詰め合わせ(バレンタインデーみたい)を持ってきて、それを食べてしばらく雑談。

今日 持って来たのは、

1.長靴

2.上下のカッパ ⇒ 全身 泥まみれになったので凄く重宝した。

3.帽子

4.サングラス(ランニング用) ⇒ これも草刈、泥はねに対応でき良かった。

5.デジカメ

6.軍手・・・今回 借りたがゴム手袋も必要。

まず 鶴渕さん(以下 真一)草刈機の使い方を教わる。

燃料を入れ、ポンプのボタンで燃料を送り、チョークを入れて、アクセルを少し上げて始動の紐を思いっきり引く。エンジンがかかり出したら、チョークを戻す。

初めて乗ったバイク(ホンダMB50)のキックスタートを思い出す。チョークや2サイクル(多分)のエンジンの匂いも懐かしい。

エンジンをかけたら両肩・腰にベルトを回して、刃の左前方を使うように草を刈る。

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初めてだったので、草がすぐに絡んでしまい難しい。絡んだままアクセルを戻さないとエンジンが焼けてしまう。またエンジンをかけたまま絡んだ草を取るのは絶対にやってはいけない。刃が回ったら指が飛んでしまう。絡んだらエンジンを止め、ベルトから外し、草を取りエンジンを掛けなおす事を行っていた。前日までの疲れも無く絶好調。寒い北風が吹いているのに、全然感じない。暑くなり、下に来ていたものを脱いだりしていた。

真一は、田んぼに生えている木を鋸で伐っている。上に少し幹を残して、根本から抜く為の手掛かりを残している。草刈機は危ないので、あまり近づかない様にしながら、左から一列で刈って行った。草刈は、エンジンの振動を受けながら行うので、「時々、交代しよう」と話していたので、端の一区画を終わらせ交代する。

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 真一は、根っこを抜いている。大木で無くても木の根っこは、横の四方に伸びていて、細かい根が粘土に入り込みビクともしない。横に伸びている根っこを掘り出しながら、泥や水の中に鋸を入れて伐って行き、スコップで周りとの細かな根の縁を切り、最後に残った中心の大きな根を力で動かす。

 

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この根っこ抜きを僕が交代して行う。沢山、木が生えていて根っこが残っている場所に移動し、まず幹が2本の小さめのものから試す。周りに伸びている根を掘り起こしある程度見込みが着いたら根をつかんでパワーで引っ張る。出た根を鋸で切る。中央の根の周りにシャベルを入れて縁を切る。体中泥まみれ。最後に力を混めて根本毎取れたのは、快感だった。但し気をつけないと腰を痛める危険もある。武道で習ったしこ立ちで力を入れる事を心がけしてました。

 

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大きな根はまとまって4箇所ある。午前中に小型の2つ目を起こしている途中で昼間のサイレン。後少しだったので、何とか掘り起こしてから昼の休憩をとる。

修子さんが作ってくれた昼ご飯で3人で食べる。味噌汁が体が温まり美味しく非常にありがたい。昼休みは合気道の話に花が咲き、このままおしゃべりをしてたいくらいだった。

作業の話としては、草刈、根起こしどちらも力作業だがどちらも楽しくて仕方ない。やっと始まったうれしさ、少しづつ変わっていく風景もあるが、全力を出して取り組む満足度がある。マラソン大会などに出て楽しい時とつまらない時がある。たのしい時は、十分に練習を積んでいて、力を発揮出来た時だ。それと同じような気持ちかな。

何よりも真一と声を掛け合い2人で作業しているのが、楽しい。真一も一緒に作業をする人がいると楽しいと言ってくれた。コミュニケーションは大事だね。

午後も根っこを取る事が快感で続けていた。ゲームのような気分だ。最初はやさしい小さいのから始まり、だんだん大きいのを取る。3個取り終わり、一番大きい根っこ、ゲームで言えばラスボスだ。

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ラスボスの一番大きいものは、いくらやってもビクともしない。真一は草刈をやっていたが、来てもらい2人で力を入れても動かない。真一が、周りにシャベルを入れて原因を調査していたので、僕は交代して草刈に徹していた所、なんとこの大きなものを抜いてくれた。最後は2人で引っ張って移動した。やはり2人の力は大きい。

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根に粘土がついていて結構重い。(ヒデ)

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午後は一回 休憩を取る。土手に座って田んぼの風景を見ながら、話しをして今年の終わりを想像する。のどかだ!

休憩の時の真一。

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 また午後は、現在開墾の田んぼからの水路を考える。周りの田んぼ一帯が耕作放棄地であって、去年まで真一が起こした田んぼとまだ手付かずの田んぼと混ざっている。これらにきれいに水が流れるように、水路、畦(あぜ)、水止めを作りたいという話をする。高低さも意識しながら、うまく5面くらいの田んぼに水を回す。

子供の頃見た田んぼの風景が思い浮かぶ、川のように水路に水が流れ、生き物が泳ぎ、畦は、通路のようにしっかりして、田は水で満たされている。そんな光景は、昔の人がしっかり田んぼを作ったから出来たのだ。(最近はコンクリートの水路もあるが、もっと昔の話)この草地がその様に生まれ変わると考えるとドキドキする。真一の話では、きれいな水が流れ、カエルなどが生息するようになれば、害虫も食べてくれる。

浅い水路が残っていて、ここを深く掘り返す。

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ここの右側も水路を作る。

 

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水路を考え、次回作業をするイメージを固める為に少しだけ水路を掘ってみた。土は植物が細かな根を張っているので、桑では深く掘れない。シャベルで縁切りをして、シャベルと桑で二人がかりで、土をあげる。上げた土は、畦になる。これも二人でやると楽しいし効率的。

試しに彫った水路

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草刈をしていると近所の猫を連れたおじさんが見に来て挨拶をする。放し飼いの猫がおじさんの後をついて散歩してきて、僕らが話している間、少し後ろでじっと待っている。ほのぼのとした不思議な光景。

草刈が相変わらず下手。真一が手本を見せてくれる。少し傾けて、最初に大きく払い、次に草の根本まで払う。ほとんど絡まずにきれいに草が刈れる。さすが!

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教わったやり方で、きれいに草が刈れるので、僕は夕方のサイレンがなっても止める事無く続けてました

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最後に真一から「日没したので終了しよう。直ぐに暗くなり、早く片付けないと道具もわからなくなる」と言われて終了する。

草刈は全部は終わらなかった。まだ1/4くらい残ってます。

でも一日作業して大きな木は抜けたし、草刈、水路、畦作りと見えてきた。体力も問題は無い。寒い一日や北風が全然感じなかった。このような作業は春や夏の方が辛いかも知れない。冬に一年の用意をしているという気がしてうれしかった。

田植えが始まる前の冬2月、3月に用意しなくてはならない。空いてる休日はなるべく作業にあてよう。とりあえず来週の日曜と祝日が空いているので、そこで作業を行う。

「水路を作るなら、水路の回りにまだある耕作放棄地を全て蘇らせたい」などと大きな話をしてしまう自分であった。 

作業が終わり、こたつで休憩していると修子さんが、米粉から作ったお菓子と轢きたてのコーヒーを入れてくれた。労働後に食べる甘いお菓子とおいしいコーヒー!何と幸せだろう。修子さんありがとうございます。

真一から聞いた、僕はパートナーという意味がわかった。今まで鶴渕家でやっていた事が、僕が一緒なら今年はもっと前に進めると言ってもらい・・・本当に感激。

帰り際に、真一から合気道の片手取り四方投げ、上段打ち一教をやり、少し教えてもらった。今年は、真一の道場にも行って見たいな。

外に出ると真っ暗。都会とは違う。農作業はやはり日没が終了なんだな。

18時の茂原行きのバスまで、見送りしてもらい、とても良い一日が終わりました。

派手なイベントでも無く、お酒も飲まず、力仕事を続けただけでしたが、落ち着いた静かな満足というのは、より深いかも知れません。

少し腰が重たくこれを書いているのは翌日の2/1です。熟睡して体は大丈夫です。

早く続きの作業がしたい!