The way to Rice Paddy Administrator

サラリーマンが、週末活動で、無農薬、無肥料の田んぼを作る実験記録です。

2014年4月 最初のきっかけ サスティナブルスクール

サラリーマンをやりながら、片手間で、耕作放棄地の田んぼを一反 蘇らせて、稲を無農薬、無肥料で育てる実験を2015年に行おうと思ってます。

2014年の記事は、そうなるまでの過程をまとめて見ました。

きっかけは、千葉県いすみ市のブラウンズフィールドで、サスティナブルスクールというイベントがあり参加しました。

ブラウンズフィールドは、Dさんが中心となり、宿泊やカフェ、農業の体験などを行っている所です。
3年前の東日本大震災の後、インターネットで千葉県の外房(九十九里浜の辺り)で起こった津波の記事を調べていた時にたまたま見つけた場所でありました。その自然の風景、ツリーハウスでの宿泊などが印象的で、子供達を連れて行ってあげたいなと思ったのがきっかけです。

その後、すっかり忘れてしまっていましたが、2014年3月でwindos xpのサポート終了の為、古いパソコンのお気に入りを整理していた時に、久しぶりにブラウンズフィールドを見たら、サスティナブルスクールのイベントが書いてありました。また写真には、とても素敵なロケットストーブの写真が出てました。

自分の仕事は、再生可能エネルギーに関係していてサスティナブル・持続可能性というフレーズには反応してしまいます。東京の都会に住んでいるので、田舎のサスティナブルとは、どんな話だろうと気になったのでほぼ締切寸前に申し込んでしまいました。

という言い訳は、ありますが、プライベートでは、色々あり、疲れた心を癒そうと、インターネットで見た自然が溢れている田舎でリフレッシュしたいという気持ちが強かったのかもしれません。仕事と関連した理由でも付けないと動けない自分でした。
       
あまり考えなしで飛び込んだのですが、そのスクールは、農業や料理の話の割合が多かったです。
無農薬や、無肥料または有機肥料で作物を育てて、化学調味料や、加工品をなるべく使わずに美味しい料理を作る、都会暮らしとも日本の一般の農業とも別世界の体験でした。田舎なのに、建物、食事が、お洒落。若い人達が働いて楽しそうに夢を語っている。オーナーのDさんも孫もいる年上の女性だけど、とても元気で気さくなので、その場が明るい。初めて食べた玄米もとても美味しく、この自給自足だけど、料理は追求して、我慢するわけでないという感じが、ある意味サスティナブルでした。

4月に、来月田植えをする予定の田んぼの説明を受ける中で、スタッフより
 「ここは、無農薬、無肥料で、米を育ててます。」という説明にとても疑問があり質問をしました。
「日本の農業は、化学肥料と農薬で収穫高を上げてきたのでは?チッソ・リン酸・カリウムの3大栄養素は成長には必要と学校では教わったのに何も入れないの?」
という問いに、「農薬を使うと土が死んで冷えてしまう。土が大事。無肥料で大丈夫という質問を過去にもされて、理論的に説明出来てないけど、肥料をやるより収穫量は少し落ちるけど、10年以上このやり方で毎年 十分な無農薬・無肥料の米を作れているのが、なによりの証明です。」
と説明を受けた。まだ疑問もあったが、農薬と肥料というものを買わないで育てる事が出来る事は、魅力あるなと思った。

週末が終わり、東京での仕事に戻った僕は、すっかりその疑問も忘れていつもの生活に戻っていました。その週に仕事帰りに借りていた本を返しに日比谷図書館に寄りました。ここは、夜10時までやっていて勉強スペースもあるサラリーマンに嬉しい図書館です。
そこで本を返却して帰ろうとした時の事、今日 返却され貸し出し可能な本が置いてある棚に【究極の田んぼ】という本がありその副題として「耕さず肥料も農薬も使わない農業」と書いてありました。
すぐに本を借りて読みました。
岩澤 信夫さんというそれを実践してきた人が書いてました。
・農薬を使わないと土や水の中の微生物も死なない。
・収穫後の田んぼは、稲の後をそのままにして水を貼ったままにして、耕さない。
・すると植物性プランクトンが増え、動物性プランクトンが増え、ミミズが1平方メートルに1万匹いるような田んぼになる。
・冬も水鳥が、虫を食べに飛んできてラムサール条約の池みたいな状態になる。
・そのミミズが大量にフンをするので、春にはトロトロの栄養一杯の田んぼになる
・稲が育つ間、水の下の土の中では、ミミズが大量に動き回るおかげで、雑草もあまり生えない。
・ミミズなどの大量の栄養のおかげで、収穫量も他と変わらない。冷害の年には他の田んぼと比べて多い時もある。
などが、書いてありました。
もちろん、そこに到達するまでの苦労、細かな工夫、課題なども実践してきた人ならではの事が書いてあります。
それを読んで思ったのは、無農薬、無肥料だけで無く、耕さない、雑草とりもしない
それでいて、収穫量は変わらない。何てシンプルで無駄が無く、効率的なんだ!
これって都会に住みながら、休みに時々作業する方法で、田んぼで稲を育てられるのでは?実験したい!サラリーマンが休日にするなら、シンプルでなくっちゃ!
もしそれが出来れば、美味しい無農薬の玄米が、毎日お代わり自由で食べられる。
自然の中で働くのは、都会暮らしからみたら、かなりのストレス解消である。
それをしながら、収穫も得られる。
などと夢みたいな事を考えました。
作者の岩澤さんは、その農法を広めようと研修会を開いていると書いてありました。
残念ながらその岩澤さんは、2年前にお亡くなりになってました。
奇跡のリンゴの米版ですが、奇跡のリンゴほど世間に知られてません。
米の方が日本人には、大事なのに!
なぜ岩澤さんはそれ程有名で無いのか不思議でした。
現在も、岩澤さんの後をついで、研修会を行っている団体があるみたいでした。
研修は、1年を通して行っているので、途中から参加出来なく、また参加しても実際に田んぼを持ってないサラリーマンは、試すことが出来ないなと思いながら、
5月、6月、7月と いすみ市に毎月サスティナブルスクールに行きながら、耕作放棄で草がぼうぼうに生えていた田んぼが気になり方法がないかな、一人のサラリーマンが仕事を持ちながら、一反の田んぼを育てる事が出来れば、それを広めれば、耕作放棄地の解消や、日本の食料自給率向上につながる。
また就農と違って生活をかける冒険で無く、家庭菜園の感覚であれば、まずは不作や出荷先、米価の心配はいらないだろう。無農薬の玄米なんて高いから、1年分自給出来たら、元がとれてハッピーかも
と漠然と考えてました。